自分に似合う化粧品を選ぶ方法として、肌や瞳の色を軸にして自分に合う色・合わない色を知ることができるパーソナルカラー(PC)診断が定番化しています。
パーソナルカラーによって自分に合ったメイクをすることは、化粧品の無駄な購入や廃棄を防ぐことができるといったメリットもあるのです。 また、パーソナルカラー別の化粧品開発にはOEMが有効といわれています。化粧品開発を検討している人はパーソナルカラーの重要性や診断方法、OEMによる開発について知っておきましょう。
パーソナルカラー(PC)とは
パーソナルカラーとは、持って生まれた肌や瞳、髪の色などを参考にしたその人に最も似合う色の傾向のことを指しています。 肌や髪の色の傾向を春・夏・秋・冬の4グループに分けて自分に似合う色のグループを見つける方法はパーソナルカラー診断と呼ばれ、化粧品業界やファッション業界では今や定番化しています。
パーソナルカラーの重要性
パーソナルカラーに合った化粧品でメイクをすると、色彩の調和がとれることで全体的に美しく健康的に見せることができます。さらに、しっかりとした印象や清潔感のある印象ができるので好感度を高くすることも可能です。 また、化粧品の中でもカラーメイク商品については流行が早いため販売期間が短く、余分な販売や購入、終売商品の廃棄が世界中で問題視されています。パーソナルカラー診断によって自分に合ったカラーメイクを知っていれば、流行にとらわれずに化粧品を購入し、毎日使い続けることができるのです。
パーソナルカラー診断の方法
パーソナルカラー診断は単に「ピンクが似合う」等と判断するものではなく、例えばピンクならどんなピンクが似合うのかを診断します。化粧品の中でも特にアイシャドウやチーク、リップは直接肌に色をのせるため、パーソナルカラーを意識して色を選択することが重要です。 パーソナルカラーは次の4つの要素から色を分類します。
- 色相 「赤」「青」「黄」などの色味のことを指しています。
- 明度 明度とは明るさの度合いのことです。白が最も明度が高く、黒が最も明度の低い色となります。
- 彩度 彩度は鮮やかさの度合いを指しています。彩度の高い色を使うと派手な印象となり、彩度の低い色は落ち着いた印象になります。
- 清濁 色の濁りの度合いのことを清濁と呼びます。純色に白のみまたは黒のみが混ざった色を清色、グレーが混ざった色を濁色と判断されます。
パーソナルカラーの種類
ここからは、パーソナルカラーの種類や診断の工程について解説していきます。まずは、色相によってイエローベース(イエベ)とブルーベース(ブルべ)の2グループに分類します。 イエローベースとは全ての色に黄色を加えた色であり、例えば赤は朱赤、緑は黄緑となります。ブルーベースは全ての色に青色を加えた色であり、赤はストロベリーレッド、緑は青緑となります。 次は明度・彩度・清濁によって春・夏・秋・冬の4グループに分類します。
春(スプリング)
春(スプリング)はイエローベースで明るい色調であるため、明るく可愛らしい印象の色調です。スプリングの人は肌にツヤがあり、色白であることが特徴です。頬に赤みがさすとオレンジ味のあるピンク色になります。 春(スプリング)のカラーイメージには次のようなものが挙げられます。
- 元気な
- 若々しい
- 陽気な
- 快活な
- カジュアルな
夏(サマー)
夏(サマー)はブルーベースの明るい色調であるため優しく柔らかな印象となります。 サマーの人は黄色味の少ない肌で、頬が赤くなりやすいとされています。目の下にクマができやすいことも特徴の一つです。 夏(サマー)のカラーイメージには次のようなものが挙げられます。
- ソフトな
- さわやかな
- 涼しげな
- 優美な
- エレガントな
秋(オータム)
秋(オータム)は明度の低いイエローベースであるため、渋く深みのある印象となる色調です。オータムの人は肌にマット感があり、落ち着いた深みのある肌色が特徴です。日に焼けるとこっくりとした暖かみのある肌色になります。 秋(オータム)のカラーイメージには次のようなものが挙げられます。
- シック
- リッチ
- 円熟した
- 渋い
- ワイルドな
冬(ウィンター)
冬(ウィンター)は明度の低いブルーベースで原色に近い色調となるため、シャープで華やかな印象です。 ウィンターの人は髪の色が黒く、瞳の色は黒目と白目のコントラストがはっきりしています。肌の色は色白の人もダークの人もいますが、色白の場合は透けるような肌の白さであることが特徴です。 冬(ウィンター)のカラーイメージには次のようなものが挙げられます。
- シャープな
- 華やかな
- 力強い
- 重厚な
- 高雅な
パーソナルカラーとOEM
近年ではパーソナルカラーを軸にした化粧品の開発・販売を行う企業も登場しています。パーソナルカラー別の化粧品を開発するためにはOEMを用いることが有効です。 パーソナルカラー別の化粧品はどのカラーが多く購入されるか予想が難しいため、大ロットで製造すると在庫を抱えるリスクが高くなってしまいます。 しかし、化粧品OEM会社によっては小ロットでも対応してもらえる場合があるため在庫を抱えるリスクを減らすことができるのです。
化粧品OEMの工程
OEMによる化粧品開発は次のような流れで行われます。
- OEM会社の選定
- 打ち合わせ
- 試作
- 見積もり
- 発注・製造
- 納品
ここからは、それぞれの工程について解説していきます。
OEM会社の選定
化粧品のOEM会社の中には、幅広い化粧品の開発実績のある会社やスキンケア化粧品を得意としている会社など様々な特徴があります。 パーソナルカラーを重視した化粧品のOEMには、アイシャドウやチーク、リップなどのカラーメイク商品のOEMを専門としているOEM会社を選定することが大切です。 また、パーソナルカラー重視の化粧品はどうしても小ロットでの開発になりやすいため、小ロットでの開発を行ってくれるOEM会社であるかどうかも把握しておきましょう。
打ち合わせ
依頼するOEM会社を選定したら、販売したい化粧品について打ち合わせを行います。 OEM会社に販売したい化粧品のイメージを伝えることで、パーソナルカラーのイメージに合った化粧品の提案をしてくれます。また、近年の化粧品メーカーによって、スマホアプリなどのAIでパーソナルカラー診断を行うシステムが導入されています。 OEM会社に希望する化粧品のやイメージやロット数など伝える際には、自社ブランドのパーソナルカラー診断の方法についても話し合っておきましょう。
試作
打ち合わせで決定した化粧品のイメージに応じて、OEM会社が試作品を製造します。納得する商品ができるまで、改良と試作を繰り返していきます。
見積もり
試作品と容器、発注するロット数などが決定したら具体的な見積もりを行います。複数用意された見積もりから、希望や予算に合ったものを選ぶ方法が一般的です。
発注・製造
見積書の内容に同意ができたら、誓約書・注文書によって契約します。商品化が決定したら、いよいよ製造開始です。
納品
商品が完成し納品されます。打ち合わせから納品までは6ヶ月程かかる場合が多いようです。
まとめ
パーソナルカラーは基本的に一生変わらないといわれています。自分のパーソナルカラーを知っておくと、化粧品購入で失敗せずに顔全体の印象を良くすることができるのです。 パーソナルカラーを重視した化粧品の開発はOEMを利用することが効果的です。カラーメイク商品の開発・製造の実績が豊富なOEMに依頼すると安心です。 また、化粧品メーカーにはスマホアプリなどのAIによってパーソナルカラー診断を行うシステムも続々導入されています。診断結果を踏まえた化粧品を購入できる仕組みも構築しておきましょう。