医薬品とは異なり、一般人でも気軽に購入・服用できるサプリメント。その需要は留まるところを知らず、現在までに多くの製品が発売されています。もちろん既存の商品を工夫して売り出すことも重要ですが、消費者のニーズに応えやすい「オリジナルサプリ」の開発も検討してみてはいかがでしょうか。今回はそんなオリジナルサプリを得意とする健康食品OEMメーカーをまとめてみました。
オリジナルサプリのメリット・デメリット
健康食品を製造する上でチェックしておきたい用語の一つに、「バルク」があります。これは既に製造され、錠剤やカプセル剤の状態まで出来上がった製品のこと。後はパッケージに詰めて発送するだけ……という段階まで整っていますが、売上状況に応じてはパッケージを変えたり販路を変更したりといった工夫が必要になるでしょう。
これに対しオリジナルサプリは、限られた層をターゲットとし、企業ごとに異なる魅力を持つ健康食品を製造するものを指します。レシピの開発から時間をかけて行う必要があり、OEMで製造する場合は経験豊富なメーカーを選ばなくてはなりません。
そんなオリジナルサプリが一体どんなメリット・デメリットを持っているのか、まずは基本的な情報から確認しておきましょう。
メリット
オリジナルサプリのメリットは、なんといっても「ユーザーの需要を叶えやすい」という点です。長きにわたって愛用される成分はもちろん、近年流行している成分にも注目が集まりやすくなります。これらの情報をいち早く入手して製品化することで、市場の需要を独り占めできるかもしれません。
また、「ビタミンA」「ビタミンC」など単体での服用が定番となっているサプリメントですが、「肌荒れ防止」「体型維持」などのお悩み別に複数の成分を配合できるのもオリジナルサプリの特徴です。どんなポイントを売り出すかさえハッキリ決まっていれば、そのイメージを商品に表しやすいといえるでしょう。
もちろん「オリジナル」ですから、その分企業の特色が現れやすくなります。ある特定の製品に力を入れていたり、「ゼリーといえば〇〇株式会社」というイメージを大切にしたりする場合も、オリジナルサプリ製造がおすすめです。
デメリット
これまでの製品を工夫して売り出すのではなく、レシピからパッケージデザインまで完全に新規作成となるオリジナルサプリ。当然既製品に比べコストや時間がかかることになり、流行を受けてすぐに製品化……とならない可能性があるため、普段よりも作業ペースを上げなくてはなりません。
また、納得のいく仕上がりにするためには、何度も試作を繰り返す必要があるでしょう。OEM製造を検討する場合、1回の試作にどれだけコストがかかるのかを確認しておかなければなりません。小ロット製造が可能で、何度も試作を繰り返せるような、時間に余裕のあるメーカーを選びましょう。
また、オリジナルサプリの健康食品OEMメーカーを探す場合は、すぐに絞り込まずに複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。他社の見積もり次第で応相談……というメーカーもあるため、念入りな相談は欠かせません。
オリジナルサプリの製造方法
続いて、「オリジナルサプリを作りたい」と考えたとき、一体どのような流れで製品が形になっていくのかをおさえておきましょう。
- 商品についての相談
- 具体的な数量や金額について見積もりを取る
- レシピの開発・パッケージデザイン
- 実際に試作品の製造
- 評価
- 本受注~製品化
- 発送
一般的な企業では、商品についての相談から見積もりまでの工程に費用が発生するケースは少ないといえます。そのため、できるだけ異なる特徴を持ったメーカーをリストアップしておき、複数の見積もりを見比べて検討すると良いでしょう。コストや期間だけでなく、経験の豊富さや設備が整っているかどうかも見極めのポイントとなります。
また、実際に委託するメーカーが決まったら、製品のレシピを精査しなくてはなりません。自社で開発を進める場合は問題ありませんが、経験豊富な企業に協力して欲しい……という場合は、レシピ開発まで請け負ってもらえるメーカーを選んでくださいね。
試作して評価という流れを数回繰り返し、納得のいく製品ができたら、いよいよ本受注となります。これと同時に販路の開拓を進め、滞りなく発送できるよう取り組みましょう。最初は小ロットの生産だとしても、需要が高まるにつれどんどんと生産量が増えていきます。量と納期について綿密に連絡を取り合い、長きにわたって良い関係を築けると良いですね。
オリジナルサプリが得意な健康食品OEMメーカーまとめ
続いて、実際にオリジナルサプリを委託製造できるおすすめのOEMメーカーをご紹介します。
備前化成株式会社
製品設計から発売後まで一連の流れを請け負ってくれる企業です。機能性表示食品を生み出す上でもっとも労力を要する「届出」に関しても、準備から差戻し対応まで手厚くサポートしてくれるのが魅力といえるでしょう。独自技術はもちろん、自社で原料開発も担っており、他社にない魅力を持った製品を生み出せます。
- 本社所在地:〒709-0716 岡山県赤磐市徳富363
- 連絡先:086-995-3311
- 公式HP:https://www.bizen-c.co.jp/
三生医薬株式会社
医薬品を手掛ける企業だからこそ、徹底した管理の元、巧みな技術力を用いた製品作りを得意としています。ソフトカプセルをはじめとするカプセル類がメインで、成分の力を素早く体内に取り入れることが可能に。消費者にとっても成分の機能を実感しやすく、生活に身近な製品を開発できるでしょう。
- 本社所在地:〒419-0201 静岡県富士市厚原1468
- 連絡先:0545-73-0610
- 公式HP:https://www.sunsho.co.jp/jp/index.shtml
王子食品株式会社
持ち込みでの製造はもちろんのこと、原料選定やデザインなどの新商品開発をメインとして手掛ける企業です。機能性表示食品の実績も豊富であり、国内から海外まで幅広い販路を開拓し原料調達を可能としています。「ブラックバターコーヒー」や「モリンガクレンズ」となど、いち早く情報を取り入れ、流行の波に乗りやすいのが特徴といえるでしょう。
- 本社所在地:〒615-0863 京都府京都市右京区西京極堤町39番地
- 連絡先:075-312-2151
- 公式HP:https://ojifood.co.jp/
ビーエイチエヌ株式会社
ISO22000、そして健康補助食品GMP適合認定などを取得し、OEM製造における適切な環境が整っている企業です。サプリメントからゼリータイプ、ドリンク類など幅広く手掛け、そのそれぞれで開発から販路開拓までトータルでサポートしてもらえます。特に研究開発を得意としており、需要の開拓には余念がありません。多くのデザインから選べるパッケージも、手に取りやすい製品づくりの欠かせないポイントといえますね。
- 本社所在地:〒101-0054 東京都千代田区神田錦町1-16 いちご神田錦町ビル6F
- 連絡先:03-5281-5661
- 公式HP:https://bhn.co.jp/
株式会社セイユーコーポレーション
新たに製品を開発したい中小企業にとってもっとも魅力的といえるのが、コストカットです。株式会社セイユーコーポレーションでは、現在製造中の製品を使って新製品開発に役立てたり、小ロット生産が可能で初期投資が少なくて済んだりとさまざまなメリットがあるのがポイント。豊富な経験を元に製作を進めるため、販売までの期間が少なくて済む点にも注目です。
- 本社所在地:〒556-0022 大阪市浪速区桜川4丁目11-4
- 連絡先:06-6567-0225
- 公式HP:http://www.sayyou-kagaku.com/
株式会社シンギー
健康食品OEMはもちろん、化粧品OEMや原料販売などを幅広く手掛ける企業として知られています。サプリメントやドリンク剤はもちろん、漢方やハーブを使ったお茶製品、グミやチョコレートといったお菓子類までさまざま。「錠剤が苦手」「味も美味しい健康食品を取り入れたい」といった消費者に向け、生活になじみやすい製品を開発しています。
- 本社所在地:〒102-0076 東京都千代田区五番町5-5 ヒューリック五番町ビル8F
- 連絡先:03-6380-9380
- 公式HP:https://www.shingy.co.jp/
パワフル健康食品株式会社
初めて健康食品に挑戦する方でも手に取りやすい、スティックゼリータイプのサプリメントを得意とする企業です。酵素や乳酸菌、コラーゲン等美容関連の成分から、NMNやプロテオグリカンといった体の機能を改善する目的の成分まで幅広く対応。コスト削減のため、既存の素材を活用した新製品作りに関しても手厚いサポートを可能としています。
- 本社所在地:389-1315 長野県上水内郡信濃町平岡215-1
- 連絡先:026-255-5581
- 公式HP:https://www.pawafuru.co.jp/
株式会社天真堂
30年以上の実績がある大手OEMメーカーです。「短納期」「低コスト「高品質」の3点をコンセプトとして掲げ、初めて製品を生み出したいという中小企業にとってのメリットが盛りだくさん。オリジナルブランドの開発はもちろん、コンサルティングまで一貫して協力してもらえます。分かりやすく手に取りやすいパッケージデザインなど、豊富な知識を活用できるのもポイントですよ。
- 本社所在地:〒135-0042 東京都江東区木場2丁目17番13号 第二亀井ビル4F
- 連絡先:050-6861-1100
- 公式HP:https://www.tenshindo.ne.jp/
まとめ
取り扱いのある成分や設備の充実度などはもちろん、実績や経験のある人材がそろっているかなどもメーカー選びのポイントとなります。複数の企業から見積もりを取り、長い付き合いのできる企業を選びましょう。企業の特徴を最大限に活かせるようなOEM製造を心がけてくださいね。