健康食品とは、不足しがちな栄養素を補ったり健康効果を期待したりするもの全般を指します。健康食品の中でもカプセルや錠剤、顆粒などの形状を持つものは一般に「栄養補助食品」や「健康補助食品」などと呼ばれています。そうした健康食品に用いることのできる形状には次のようなものがあります。
健康食品を改善する効果を持ったサプリメントや足りない栄養を補助するためのサプリメントなど配合されている成分で得られる効果が違います。
普通の食品では微量しか摂れない栄養もサプリメントを飲むことで効率的に摂取できるためダイエットや健康的な生活を意識する現代の社会人には需要が高まってきています。
具体的に市場で販売されているサプリメントはどんな種類や形状あるか、またその選び方をご紹介します。
種類や形状に関して
1.錠剤(打錠・タブレット)
粉末や顆粒を圧縮成型した、最も一般的に知られ馴染み深いシンプルな形状で大量生産に向いていて他の形状よりも比較的に安価なOEM製造が可能です。製造コストを抑えたい場合やお求めやすさを訴求したい時など用途に応じた活用ができます。
チュアブルタイプの噛んで、舐めて美味しい錠剤も可能で、医療品イメージ、お菓子に近いイメージなどコーディングや形によって色々な表情を演出できるのも特徴です。
2.顆粒(粉末)
形状は粉末より少し大きい粒状で、微粉末、造粒、押出造粒などがあげられます。製品化する場合は、アルミ袋にそのまま入れる仕様や一回づつ個包装分包スティック仕様があります。
顆粒(粉末)の特徴は、健康食品・サプリメントで粒(打錠)やカプセルが飲みにくい方や大量に粉末を使うためゼリーや粒では製品化が難しい場合や溶かして飲むスムージーやシェイクなどに使用される形状です。
細かい微粒粉末から造粒、押出造粒、流動層造粒など仕様に合わせて製造方法が変えられます。水で飲む場合もありますが、最近は粉末に味をつけて水なしでも口の中で溶かして飲むタイプの増えてきています。
一粒あたりが大きいため粉塵を発生させるおそれが少ないのが特徴で、お水と一緒に飲むタイプか美味しく味をつけて水なしでも飲めるタイプかスムージなどで一緒に飲んだ際に崩壊しやすく、消化・吸収もスピーディーです。水溶性、不溶性どちらも使用可能で、油系は微量であれば配合可能かもしれませんが試作で決めていく感じになります。
3.ハードカプセル
カプセルに粉末や顆粒を封入する医薬品、健康食品ともに目にすることが多い円筒形の一般的なタイプです。製造時の利便性から、原料の劣化を防止することができます。また、カプセルは皮膜が溶け出すと中身は粉末ですので胃への負担も少ないため安全性も高いと言われています。
機能性と色とりどりの美しさが人気で、動物性とともにプルラン、デンプン、セルロースなどの植物性も種類豊富です。キャップとボディが分かれているもの、一体化した高機密性ものや、腸溶性、油性液体可能型など機能もちろん利便性にも優れています。
4.ソフトカプセル
液体やペースト状の原料をゼラチン皮膜で包んで、完全密封性の加工を施したもので健康食品をはじめ広い分野で利用されています。密封性、安全性の高いことからカプセル内の原料の酸化や劣化を防止することができます。また、すべりやすい形状で弾力感も適度にあるため、違和感なく飲み込むことができます。機能性と形状のフォルムの美しさ、高級感を併せ持つタイプとして人気です。
豚由来の動物性のほか、植物性(寒天)もあります。腸陽性や超速溶性、耐熱・耐湿性といった様々な機能性の高さも特徴です。
5.シームレスカプセル
継ぎ目のない球状のソフトカプセルです。粒径0.5㎜から10㎜まで、多様なサイズ展開が可能で液体、固体油脂、粉体などあらゆる状態を封入できます。色、サイズもさまざまな形があります。
6.ゼリー(主にスティック文包)
錠剤や顆粒剤、カプセル剤などに比べ、さまざまな有効成分を配合できます。一度に豊富な有効成分を軽を効率よく摂取できます。
健康食品・サプリメントはスポーツジムやエステ店など運動後の栄養補給や疲労回復に最適です。テストマーケティングや通信販売などのサンプリングとしても需要が高く選べれ続けています。また飲みやすさから苦いお薬や錠剤などが苦手なお子様や高齢者も安全に摂取できる形状であり、錠剤やカプセルが飲みにくい方や高齢者、苦味のある薬が飲みにくいお子様などが飲みやすいよう、またサンプリングのなどに使用される形状です。
服用一回分に分包されているため扱いやすく、持ち運びに便利で包装は簡単に切れて衛生的です。アルミ包装材は、遮光性に優れているので光に弱い素材の商品化に向いており酸化バリア性能も有します。
7.ドリンク・液体
液体の性質上、摂取後の吸収が非常に早いため、消費者は効果を体感しやすいメリットがあります。錠剤やカプセルに比べ、豊富な成分を手軽に効率よく摂取できます。
有効成分や水溶性の粉末素材を配合することが可能なことから、多様な成分を高配合することが可能です。高配合で競合他社に負けない、競争力の強化を図れます。
スポーツジムやエステサロンなどニッチな顧客向けのドリンクを商品化することで、小ロットで在庫負担なくコストを抑えるメリットがあります。
8.ペースト
機能性成分を多く摂りたい場合、打錠も粉末も量を多く飲まないと摂取が難しいですが、ゼリーと同じ専門スティック分包で機能性成分の高配合できる製品です。ペースト原料や液体原料などを配合したオリジナルブレンドで商品化が可能です。
機能性成分を多く摂りたい場合、打錠も粉末も量を多く飲まないと摂取が難しく、ゼリーの場合はゼリーを固まらせるためには粉末原料は多く配合できませんが、スティック分包で機能成分を高配合でペースト製品化できます。
ペースト形状は直接舌で味わうので美味しさや食べやすさが直に伝わります。砂糖を使用せず、自然系の甘味料から果汁を使うなど味を決めることができますし、ペーストの軟らさは増粘の種類でも変えられます。
粒やカプセルなどと違い、水なしでそのままお召し上がることができ、手を汚すことなく食べられます。錠剤や粉末よりも手軽に決まった量を摂取できるため、多忙な現代人のライフスタイルにぴったりだと思います。
健康食品の錠剤や製品の形状の選び方
健康食品の製品の形状の種類と特徴と踏まえ実際、製品を開発する際はどのように選べばいいのか難しいと思います。その際、なるべく失敗しない選び方のヒントをご紹介します。
- ソフトカプセルが向いているケース
ソフトカプセルは、原料が粉末や顆粒の場合に利用します。加工によって液体も充填できます。粉末は胃への負担が少ないのが特徴です。機能性と利便性が高いので、合致すれば有用な形状と言えます。また、さまざまな色を付けることができるので見た目の美しさにこだわる場合にもおすすめです。
- 錠剤が向いているケース
錠剤は、大量生産をしたい時に向いています。また、形状を比較して形を色々と演出できるのでサプリメント風にしたい場合やお菓子風にしたい場合などイメージに合わせてデザインすることが可能です。また飲み込むだけではなく噛んだり、舐めたりしても摂取できるものにしたい場合錠剤が向いています。
- 顆粒が向いているケース
顆粒は、水と一緒に飲むのが一般的ですが、飲みやすく消化吸収も素早く行われる特徴があります。利用者に応じて、カプセルが飲み込みにくいなどの場合には顆粒が向いていることもあるでしょう。
まとめ
健康食品の形状は、実にさまざまな種類があることがわかります。健康食品を作ると一口に言っても、その原料や用途、ターゲット、デザインなどに応じて変わってきます。ぜひ、最適な形状を選び健康食品のOEM製造を成功させましょう。