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ギフティングは広告?SNSとステルスマーケティングの点でも要注意 薬機法解説

ギフティングは広告?SNSとステルスマーケティングの点でも要注意 薬機法解説

ギフティングは広告?SNSとステルスマーケティングの点でも要注意 薬機法解説ギフティングとは?

ギフティングとは、自社の商品のイメージに合ったインフルエンサーや芸能人、影響力のある方に商品を無償で送付し、使用していただき、感想や魅力をSNSやYoutubeで情報発信してもらうことを言います。 通常の広告とは異なり、報酬は発生しません。 また、報酬が発生しないため、必ずしも情報を発信もらえるとは限らず、またもし情報を発信してもらえたとしても、よい内容であるとは限りません。 内容をコントロールできないのです。

ギフティングは広告?PR表記は必要?薬機法との関連性

行ったギフティングが広告になるかどうかは、メーカーや広告代理店などの依頼主と、インフルエンサーや芸能人の間で広告に関する合意があるかどうかで決まります。 口コミを書いてもらうことを条件に商品を無償で送付している場合、広告という認識になります。

反対に、無作為に送付している場合は広告に当たりません。

しかし、もしハッシュタグを指定したり、広告に入れるテキストをメーカーや広告代理店などの依頼主が指定した場合、薬機法や景表法に抵触する可能性があります。

報酬が発生する場合もしない場合も、案件やPRであることは必ず明記しなくてはなりません。

ギフティングに関する違反例

ギフティングであっても薬機法は守らなくてはなりません。

以下のような表現に気を付けましょう。

・シワがなくなる。 ・ハリが出る。 ・抜け毛が減る。 ・髪が増える。 ・細胞が活性化される。 ・色が白くなる。 ・シミがなくなる。 ・肌荒れを治す。 などが違反の例となります。 また、注釈を記載せずに ・肌の奥まで届く。 と記載することも薬機法で違法とされています。 そもそも化粧品は、薬機法で 人体に対する作用が緩和なもので、皮膚、髪、爪の手入れや保護、着色、賦香を目的として用いられるもの。 と分類されており、治す、なくなる、などと断言することはできません。

言い換え表現(参考)

・シワがなくなる。 ↓ シワの原因は真皮にあります。 薬機法では、化粧品が浸透し、影響を与えることができるのは角質層までとされており、シワをなくす、といった表現はできません。 そのため、 ・シワを予防する。 ・なめらかな肌に導く。 などに言い替えが可能です。

・ハリが出る。 ↓ こちらもシワと同じく原因は真皮にあります。 薬機法では、化粧品が浸透し、影響を与えることができるのは角質層までとされており、ハリがでるという表現はできません。 ・みずみずしい肌に導く。 ・うるおいで満ちた肌に導く。 などに言い替えることで、読んだ方にハリのある肌をイメージしていただくことができます。 ・抜け毛が減る。 ↓ ・抜け毛を防ぐ。 ・頭皮を清潔に保つ。 などに言い替えが可能です。

・髪が増える。 ↓ こちらも ・抜け毛を防ぐ。 ・頭皮を清潔に保つ。 などに言い替えが可能です。

・細胞が活性化される。 ↓ 薬機法では、細胞について言及することは禁止されています。そこで、 ・浸透する※ ※角質層まで という表現ができるでしょう。 ・色が白くなる。 ↓ あくまで作用が緩和ということが前提にある化粧品ですから、色が白くなるという言い方はできません。 そこで、 ・シミを防ぐ。 ・ターンオーバーをサポートする。 といった表現をすることで美白を連想させることができます。 ・シミがなくなる。 ↓ こちらも色が白くなるという表現と同様、あくまで作用が緩和ということが前提にある化粧品ですから、シミがなくなるという表現は禁じられています。 そこで、 ・シミの生成を抑制する。 ・シミを防ぐ。 という表現が可能となります。 例外として、医薬部外品の認証を得ている場合、美白という表現を使用することができます。 ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などで美白の有効成分として認証を得ている商品であれば可能な表現です。 ・肌荒れを治す。 ↓ 化粧品に治す、という表現は使用できません。 ・肌を健やかに保つ、という言い替えが適切ではないでしょうか。 こちらも例外として、医薬部外品の認証を得ている場合、炎症を抑えるという表現が可能となります。 グリチルリチン酸ジカリウムなどで抗炎症の認証を得ている場合は使用可能な表現です。

薬機法の他、PR案件であることを明記しないことは、有償の場合も無償の場合も違法となります。

気をつけたいギフティング。うまく運用する方法は?

有償ギフティングと無償ギフティングの使い分け

フォロワーが非常に多い場合や、影響力が高い、またフォロワーと商品との親和性が非常に高いことが予想される場合には、有償ギフティングとして依頼することを検討してもようでしょう。 有償ギフティングの最も大きなメリットは、投稿内容のコントロールができることです。 投稿内容やハッシュタグを指定することができるため、必ず伝えたい内容を情報発信してもらうことができます。

反対にフォロワーがあまり多くない場合や、影響力や親和性がどの程度かわからない場合は無償ギフティングで依頼をするとよいでしょう。 無償ギフティングは情報発信をしてもらえるのかすら定かではありませんが、商品を提供する以外に金銭が発生しないため、ある程度の件数を依頼することができます。

有償ギフティングの際のキーワード指定

薬機法に抵触しない範囲で、どのようなワードで流入しているのかなど、公式HPへ流入してくる方の情報を活かすこともできますし、ハッシュタグを統一することができます。

流入ワードからキーワードを指定することは、多くの世代に商品情報を発信することが可能になるきっかけにもなります。

昨今、同様のキーワードで検索されていたとしても、使用するツールがwebなのか、SNSなのか、SNSの中でもどのSNSなのか、Youtubeなのか、世代で異なるからです。

まとめ

ギフティングの場合でも、薬機法の規制は適用されます。 インフルエンサーや芸能人が発信した内容によっては企業側が罰せられる可能性もありますので、無償ギフティング、有償ギフティングをどんな方に依頼するのか、過去の投稿やコミュニケーションの状況から見極めましょう。 有償ギフティングで多くの方に依頼をすることは、企業やブランドの状況によっては難しい場合もあります。 しかし、複数の世代に商品やブランドの情報発信を行う上で重要なきっかけとなる可能性もありますから、上手に使い分けましょう。


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