医療広告に関する薬機法 禁止事項における基本の考え方

医療広告 薬機法 禁止 基本の考え方

現代ではインターネットを含め多くの医療広告が存在します。 そして医療広告についての規制も数多く存在します。時代に合わせて規制や規制の解除などが行われてきましたが、基本的規制の考え方は変わりません。 今後も多くの変化が考えられる医療広告、そんな規制の基本的な考え方を知っていれば今後新たな変化が起こったとしても迅速に対応できるのではないでしょうか。

今回は医療広告の規制について概要と基本の考え方について説明していきます。

医療広告の基本の考え方

そもそも医療広告とはどういった理由から規制がされているのでしょうか、厚生労働省から出ている「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)」と「医療法」に広告規制の趣旨が記載してあったので引用します。

第1 広告規制の趣旨 1 医療法の一部改正について 医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告(以下「医療に関する広告」という。) については、患者等の利用者保護の観点から、医療法(昭和 23 年法律第 205 号。以下「法」という。) その他の規定により制限されてきたところであるが、医療機関のウェブサイトについては、原則とし て、規制対象とせず「医療機関のホームページの内容の適切なあり方に関する指針(医療機関ホーム ページガイドライン)について」(平成 24 年9月 28 日付け医政発 0928 第1号厚生労働省医政局長通 知)により関係団体等による自主的な取組を促してきた。 しかしながら、美容医療に関する相談件数が増加する中、消費者委員会より、医療機関のウェブサ イトに対する法的規制が必要である旨の建議(美容医療サービスに係るホームページ及び事前説明・ 同意に関する建議(消費者委員会平成 27 年7月7日))がなされた。同建議を踏まえ、平成 29 年の 通常国会で成立した医療法等の一部を改正する法律(平成 29 年法律第 57 号)により医療機関のウェ ブサイト等についても、他の広告媒体と同様に規制の対象とし、虚偽又は誇大等の表示を禁止し、是 正命令や罰則等の対象とすることとした。 その際、医療機関のウェブサイト等についても、他の広告媒体と同様に広告可能事項を限定するこ ととした場合、詳細な診療内容など患者等が求める情報の円滑な提供が妨げられるおそれがあること から、一定の条件の下に広告可能事項の限定を解除することとしている。

出典:医療広告ガイドライン

○医療法(昭和二十三年法律第二百五号)抜粋 第六条の五 何人も、医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して、文書その他いか なる方法によるを問わず、広告その他の医療を受ける者を誘引するための手段としての表示 (以下この節において単に「広告」という。)をする場合には、虚偽の広告をしてはならな い。 2 前項に規定する場合には、医療を受ける者による医療に関する適切な選択を阻害することが ないよう、広告の内容及び方法が、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。 一 他の病院又は診療所と比較して優良である旨の広告をしないこと。 二 誇大な広告をしないこと。 三 公の秩序又は善良の風俗に反する内容の広告をしないこと。 四 その他医療に関する適切な選択に関し必要な基準として厚生労働省令で定める基準

出典:医療法(昭和二十三年法律第二百五号)抜粋

患者等の利用保護を目的として、また医療を受けるものによる医療に関する適切な選択を阻害しないように広告の規制が行われているようです。近年では美容医療による健康被害などが増えてきており、虚偽広告・比較広告・誇大広告・公序良俗に反する内容・景品表示法や薬機法などに違反する内容の広告が主な規制対象です。

禁止される広告内容

医療広告で禁止されている広告内容は、比較広告・誇大広告・公序良俗に反する内容・景品表示法や薬機法などに違反する内容ですが、どういった理由によって禁止されているのでしょうか。

内容が虚偽にわたる広告(虚偽広告) 法第6条の5第1項に規定する「虚偽の広告をしてはならない」とは、広告に示された内容が虚偽である場合、患者等に著しく事実に相違する情報を与え、適切な受診機会を喪失させ、不適切な医療を受けさせるおそれがあることから、罰則付きで禁じられているものであること。

出展:医療広告ガイドライン

虚偽広告は不適切な医療を受ける恐れから禁止されています。広告内容に虚偽があると患者が正しく情報を得ることができなくなるので禁止されているのだと思います。そのため、治療の安全性や、加工した写真などによるビフォーアフターの記載などが禁止されています。

他の病院又は診療所と比較して優良である旨の広告(比較優良広告) ないこと」とは、特定又は不特定の他の医療機関(複数の場合を含む。)と自らを比較の対象とし、施設の規模、人員配置、提供する医療の内容等について、自らの病院等が他の医療機関よりも優良である旨を広告することを意味するものであり、医療広告としては認められない。 これは、事実であったとしても、優秀性について、著しい誤認を与えるおそれがあるために禁止されるものであり、例えば、「日本一」、「№1」、「最高」等の最上級の表現その他優秀性について著しく誤認を与える表現は、客観的な事実であったとしても、禁止される表現に該当する。 ただし、最上級を意味する表現その他優秀性について著しい誤認を与える表現を除き、必ずしも客観的な事実の記載を妨げるものではないが、求められれば内容に係る裏付けとなる合理的な根拠を示し、客観的に実証できる必要がある。調査結果等の引用による広告については、出典、調査の実施主体、調査の範囲、実施時期等を併記する必要がある。

出典:医療広告ガイドライン

比較広告は患者を不当に誘引する可能性が有るため禁止されています。仮に客観的な事実であったとしても、「NO.1」や「日本一」などの表現は患者本人の得た情報に対して著しいバイアスがかかる事があるので禁止されているのだと思います。そのため、最上級の表現や他の医療機関との比較は禁止されています。

治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等省令第1条の9第2号に規定する「治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等の広告をしてはならないこと」とは、いわゆるビフォーアフター写真等を意味するものであるが、個々の患者の状態等により当然に治療等の結果は異なるものであることを踏まえ、誤認させるおそれがある写真等については医療広告としては認められない。 また、術前又は術後の写真に通常必要とされる治療内容、費用等に関する事項や、治療等の主なリスク、副作用等に関する事項等の詳細な説明を付した場合についてはこれに当たらない。 さらに、当該情報の掲載場所については、患者等にとって分かりやすいよう十分に配慮し、例えば、リンクを張った先のページへ掲載したり、利点や長所に関する情報と比べて極端に小さな文字で掲載したりといった形式を採用してはならない。なお、治療効果に関する事項は広告可能事項ではないため、第5に定める要件を満たした限定解除の対象でない場合については、術前術後の写真等については広告できない。

誇大な広告(誇大広告) 法第6条の5第2項第2号に規定する「誇大な広告」とは、必ずしも虚偽ではないが、施設の規模、人員配置、提供する医療の内容等について、事実を不当に誇張して表現していたり、人を誤認させる広告を意味するものであり、医療広告としては認められない。 「人を誤認させる」とは、一般人が広告内容から認識する「印象」や「期待感」と実際の内容に相違があることを常識的判断として言えれば足り、誤認することを証明したり、実際に誤認したという結果までは必要としない。

出典:医療広告ガイドライン

誇大広告は患者が事実を誤認してしまうので禁止されています。 虚偽広告と似ていますが誇大広告は患者が得た情報と事実の相違が起こってしまうので禁止されているのだと思います。 そのため、「比較的安全な~」や手術などの効果を強調する内容は禁止されています。

公序良俗に反する内容の広告 法第6条の5第2項第3号に規定する「公の秩序又は善良の風俗に反する内容の広告をしないこと」とは、わいせつ若しくは残虐な図画や映像又は差別を助長する表現等を使用した広告など、公序良俗に反する内容の広告を意味するものであり、医療広告としては認められないこと。

出典:医療広告ガイドライン

公序良俗に反する内容の広告は広告に適さないため禁止されています。

広告可能事項以外の広告 法第6条の5第3項に「次に掲げる事項以外の広告がされても医療を受ける者による医療に関する適切な選択が阻害されるおそれが少ない場合として厚生労働省令で定める場合を除いては、次に掲げる事項以外の広告をしてはならない。」と規定されているように、医療広告は、患者の治療選択等に資する情報として、法又は広告告示により広告が可能とされた事項を除いては、原則、広告が禁じられている。

出典:医療広告ガイドライン

広告可能な事項は患者が広告の内容を理解しやすいようにするために設定されており、厚生労働省が定める場合以外は使用が禁止されています。医療用語などは一般の方には分かりづらく適切に情報を得るのが難しくなるため厚生労働省から制限されているのだと思います。 そのため、「専門外来」という表記や未承認医薬品による治療の内容は禁止されています。

患者等の主観に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談 省令第1条の9第1号に規定する「患者その他の者の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談の広告をしてはならないこと」とは、医療機関が、治療等の内容又は効果に関して、患者自身の体験や家族等からの伝聞に基づく主観的な体験談を、当該医療機関への誘引を目的として紹介することを意味するが、こうした体験談については、個々の患者の状態等により当然にその感想は異なるものであり、誤認を与えるおそれがあることを踏まえ、医療広告としては認められない。 これは、患者等の体験談の記述内容が、広告が可能な範囲であっても、広告は認められない。 なお、個人が運営するウェブサイト、SNS の個人のページ及び第三者が運営するいわゆる口コミサイト等への体験談の掲載については、医療機関が広告料等の費用負担等の便宜を図って掲載を依頼しているなどによる誘引性が認められない場合は、広告に該当しない。

出典:医療広告ガイドライン

患者等の主観に基づく治療等の内容又は効果に関する体験談は治療を受けた個々の患者の状態によって差が大きく、誤認を与える恐れがあるので禁止されています。 各個人で適切な治療は違うので個人の体験談は正確な情報とは言いづらいため禁止されているのだと思います。 そのため、患者の体験談は医療広告としては認められていませんが個人のウェブサイト・SNS・口コミなどは広告に該当せず行えることがあります。

治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等 省令第1条の9第2号に規定する「治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等の広告をしてはならないこと」とは、いわゆるビフォーアフター写真等を意味するものであるが、個々の患者の状態等により当然に治療等の結果は異なるものであることを踏まえ、誤認させるおそれがある写真等については医療広告としては認められない。 また、術前又は術後の写真に通常必要とされる治療内容、費用等に関する事項や、治療等の主なリスク、副作用等に関する事項等の詳細な説明を付した場合についてはこれに当たらない。 さらに、当該情報の掲載場所については、患者等にとって分かりやすいよう十分に配慮し、例えば、リンクを張った先のページへ掲載したり、利点や長所に関する情報と比べて極端に小さな文字で掲載したりといった形式を採用してはならない。なお、治療効果に関する事項は広告可能事項ではないため、第5に定める要件を満たした限定解除の対象でない場合については、術前術後の写真等については広告できない。

出典:医療広告ガイドライン

治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等は患者に治療等の効果を誤認させる可能性があるため禁止されています。 美容医療の広告でビフォーアフターの写真が多用されていた時期があり、その際に健康被害が多く発生したので明記されたのだと思います。 そのため、加工した写真によるビフォーアフターは禁止されていますが、適切に治療内容や費用を記載した写真の使用は認められています。

まとめ

本記事では医療広告の規制について基本的な考え方を説明してきました。

医療広告の規制は時代や環境の変化で大きく変化していきますが、それでも基本的な考え方は変わりません。いかに適切な情報が患者に届けられるかというのが考え方の根本にあるのではと思います。

少しでも本記事が皆様の参考になれば嬉しいです。

執筆者:OEMビジネスドットコム 編集部(株式会社Cogane studio)

OEMビジネスドットコムのコンテンツ作成を担当しています。株式会社Cogane studioでは、化粧品や健康食品ビジネスに関するマッチング、専門的な情報発信を行っています。

 

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