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薬機法 化粧品 医薬部外品 染毛 表現

化粧品・医薬部外品に関する薬機法 染毛表現の注意点

薬機法 化粧品 医薬部外品 染毛 表現

自宅で簡単に髪の毛を染められるヘアカラーや白髪染めなどの染毛商品。 髪の毛を染める商品は、他にもカラートリートメントやカラーシャンプー、スプレータイプなど様々なタイプが展開されています。

髪の毛の色を変える染毛商品は、化粧品と医薬部外品に分けられ、表現できる内容も異なります。

本記事では、化粧品・医薬部外品における染毛表現の注意点について解説します。

 

染毛商品は化粧品?医薬部外品?

種類が豊富な染毛商品は、化粧品と医薬部外品に分けられます。 ブリーチやカラートリートメント、1日だけ色を変えられるスプレーなど、様々な種類の染毛商品がそれぞれどちらに該当するのか知っておくことが大切です。

また、染毛商品は化粧品と医薬部外品で呼び方が異なります。 化粧品は「染毛料」、医薬部外品は「染毛剤」という区別がなされています。

染毛料(化粧品)に該当するもの

染毛料は半永久染毛剤と一時染毛料・その他に分けられます。

半永久染毛剤は、酸性とアルカリ性の2種類があります。 カラーシャンプーとカラートリートメントは同じアルカリ性ですが、カラーリンスは酸性になります。

染毛剤(医薬部外品)に該当するもの

染毛剤は永久染毛剤と脱色剤に分けられます。

ヘアカラーと白髪染めは永久脱毛剤に該当します。

ヘアマニキュアは化粧品・ヘアカラーは医薬部外品です。 化粧品と医薬部外品では、表現できる内容に違いがあるため、どちらに該当するのかその都度しっかり確認しましょう。

染毛料(化粧品)におけるOK表現とNG表現

化粧品に当たるヘアマニキュアやカラーシャンプなどで「脱色」と謳うことはできません。 脱色は医薬部外品のブリーチでできることになるので、その言葉を使うのもNGなのです。 化粧品に当たる染毛料におけるOK/NG表現、注意点を紹介します。

染毛料(化粧品)で謳える表現

染毛料は化粧品の扱いになるので、化粧品の効能効果が該当します。 56個の効能効果の中の毛髪で染毛料に使える表現は、以下の内容です。

  • 頭皮・毛髪を清浄にする
  • 頭皮・毛髪を健やかに保つ
  • 毛髪にハリ・コシを与える
  • 頭皮・毛髪に潤いを与える
  • 頭皮・毛髪の潤いを保つ
  • 毛髪をしなやかにする
  • 毛髪のツヤを保つ
  • 毛髪にツヤを与える
  • 切れ毛・枝毛を防ぐ
  • 髪型を整え保持する
  • 毛髪の帯電を抑える

参考:化粧品等の適正広告ガイドライン

その他には、以下のような表現も化粧品で使うことができます。

  • 臭くない
  • いい香り
  • 塗りやすい
  • 髪の表面をコーティングして…
  • しっとりサラサラな髪
  • 泡立ちがいい
  • 傷んだ髪に
  • 潤いを補給する
  • 髪の質感を整える
  • 髪の表面を着色
  • 髪に優しい

カラーシャンプーは、「泡立ちがいい」「頭皮・毛髪を清浄する」と表現をすることができます。 カラートリートメントにおいては、「トリートメント成分が髪の中まで浸透して潤いを補給する」と謳うことができるのです。

染毛料(化粧品)で謳えない表現

化粧品として扱われる染毛料において、効能効果の範囲外の表現や染毛剤の表現など以下の表現は謳えません。

  • 脱色
  • 脱染
  • 薬用
  • 髪が伸びる
  • 髪質が変わる
  • 傷んだ髪を修復する
  • 傷んだ髪が回復する
  • 有効成分
  • 薬用
  • ○週間色が持ちます

髪質の改善や、傷んだ髪を修復・回復は謳うことができません。 また、効果の保証をすると薬機法違反となるので、「○週間持続」「色がずっと持続する」などの表現はできません。

染毛料(化粧品)の広告における注意点

化粧品の染毛料の広告において、着色の仕方やビフォーアフター、打ち消し表示に注意しましょう。 「ヘアカラー」「白髪染め」と表現することは可能ですが、染毛剤としっかり違うと表示することが必要です。 これらの言葉を使いたい時には、以下のように打ち消し表示を使いましょう。

  • ヘアカラー(※) ※着色すること
  • 白髪染め(※) ※髪表面を着色する

どのぐらい染まったのかを示すビフォーアフターの写真は使用可能です。 しかし、効果の保証や効果時間を保証するのは薬機法違反となるので気をつけましょう。

 

染毛剤(医薬部外品)におけるOK表現とNG表現

医薬部外品の染毛剤については、日本ヘアカラー工業会が独自に設けている自主基準が参考になります。 染毛剤はキューティクルを開き、髪本来の色素を抜きながら、新しい色を深く浸透させる仕組みになってるので、しっかり染まったり脱色をすることができるのです。 染毛料よりもしっかり染まるため、表現の仕方に注意が必要です。

日本ヘアカラー工業会の自主基準をもとに、染毛剤におけるOK表現とNG表現を紹介します。

1. 「簡単」「手軽」「安心」などの表現

染毛剤では、「簡単」「手軽」「安心」という表現をすることはできません。 これらの表現について、以下のように言われています。

1.「簡便」「手軽」「安心」等の表現について。 医薬部外品である染毛剤は承認された使用方法に従ってじゅうぶん注意して使用される必 要がある。従って、医薬部外品である染毛剤(酸化染毛剤、非酸化染毛剤及び脱色剤・脱 染剤)の表示・広告において、安易に「簡便」「手軽」「安心」と表現することは適当でない。 しかし、製剤上の特徴や容器等について、事実であり、かつ安全性の保証にならない範囲 で、「使用方法が簡単」という趣旨の表現は差し支えない。

出典:染毛剤の表示・広告に関する自主基準

NG表現の例

  • 簡単に染められます
  • 手軽に脱色ができます
  • 始めての方も安心

OK表現の例

  • リタッチに便利
  • 部分染めが簡単にできる
  • 簡単に使える容器でヘアカラー

2. 「やさしい」「マイルド」などの表現

「やさしい」というような安全性を保証することはできず、以下のように基準が定められています。

2.「やさしい」「マイルド」等の表現について。 医薬部外品である染毛剤について、「やさしい」「おだやか」「マイルド」「ソフト」並びに これらの同義語は、安全性を保証する表現に該当すると考えられるので使用しないこと。 ただし、「染毛した髪の色調」「剤型」「使用感触」「使用方法」「香り」に限定した範囲での み使用が可能である。 また、上記の用語以外についても、安全性を保証または強調する表現を行わない様じゅうぶんに留意すること。

出典:染毛剤の表示・広告に関する自主基準

NG表現の例

  • 頭皮に優しいヘアカラー剤
  • 毛髪に優しい白髪染め
  • 髪を痛めないマイルドなヘアカラー剤
  • 頭皮を傷めない

OK表現の例

  • 優しい色合い
  • 優しい色に染まる白髪染め
  • 優しい使用感
  • マイルドな使い心地のヘアカラー
  • 優しい香りのヘアカラー剤

3. 配合成分に関する表現

配合成分についても、自主基準が定められています。

3.配合成分に関する表現について。 有効成分以外の配合成分について標榜する場合、当該成分の特徴、配合目的について、事 実であり染毛剤の効能・効果について誤認を与える表現でなければ差し支えない。 ただし、製品の安全性を保証する表現、並びに当該成分の作用が製品の効能・効果又は作 用であるとの誤認を与える表現を行ってはならない。

出典:染毛剤の表示・広告に関する自主基準

NG表現の例

  • ○○フリー
  • ノン○○
  • ○○無配合
  • ○○無添加
  • 毛髪保護成分○○配合

OK表現の例

  • 毛髪保護成分配合

毛髪保護成分について、細かな成分を謳うことができません。 毛髪保護成分が入っていることを謳いたいときには、「毛髪保護成分は入っています」と成分名は入れないようにしましょう。

まとめ

染毛商品は、化粧品と医薬部外品のどちらに該当するのかによって広告で表現できる内容が異なります。 違反とならないよう、よく確認するようにしましょう。


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