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薬機法 ハーブ ハーブティー

医薬品?食品?ハーブ・ハーブティーに関する薬機法

薬機法 ハーブ ハーブティー

リラックス効果のあるハーブは、オイルや紅茶に使われることが多いですよね。 それらのハーブは、法律によって医薬品とその他のものに分類されます。

本記事では、薬機法におけるハーブの分類や注意点を紹介します。

 

医薬品のハーブとその他のハーブ

ハーブは、医師が扱うものは医薬品、その他のものは食品・雑貨となります。 口から摂取するハーブティやハーブをつかったサプリや食べ物は食品として、アロマオイルや精油は雑貨として分類することができます。 そして、薬などの原材料として使われているハーブは医薬品として扱われます。

私たち人間が口から摂取するものは、以下の3つのどれかに必ず分類されることになります。

  • 医薬品
  • 医薬部外品
  • 食品

医薬品・医薬部外品に当てはまらない、口から摂取するハーブは食品となります。

ハーブやハーブティーで薬機法違反となるケース

食品に分類されるハーブティや雑貨のアロマオイルなどは、直接薬機法には関係しません。 しかし、薬機法違反となるケースがあり、それが以下を謳った場合です。

  • 病名
  • 医薬品的な効果
  • 医薬品的な使い方
  • 医薬品にしか使えない原材料を使ったとき

医薬品にしか使えない原材料のハーブは、厚生労働省が発表している「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」に載っており、このリストに載っているものは食品などでは使えないということになります。

病名や医薬品的な効果に関して食品や雑貨では言及することができません。 これには、薬機法における医薬品の定義が関係しています。

薬機法における医薬品の定義

薬機法において、医薬品は以下のように定められています。

第二条 この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。  人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等(機械器具、歯科材料、医療用品、衛生用品並びにプログラム(電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。以下同じ。)及びこれを記録した記録媒体をいう。以下同じ。)でないもの(医薬部外品及び再生医療等製品を除く。)

出典:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

疾病の診断、治療または予防に使われるものが医薬品となります。 これは、「病気の診断や治療・予防は医薬品にしかできない」ということなのです。 例えば、医薬品にしか謳えない病名をハーブティを飲むことで予防できると謳うと医薬品の定義に反するため薬機法違反となります。

薬機法違反をすると?

2021年の8月から薬機法の罰則に変更がありました。 今までは第85条に制定されていた『2年以下の懲役もしくは上限200万円の罰則、または併科する』という罰則が適応されていました。 しかし、以下の課題点から課徴金制度へと変わったのです。

  • 得られた経済的利益に対して、薬機法の違反行為によって発生する罰則金が少ない
  • 薬機法上の業許可を持っていない事業者に対して、許可の取り消しなどの行政処分ができないため、抑制する事例になりにくい

課徴金制度については、薬機法第75条に定められています。

第七十五条の五の二 第六十六条第一項の規定に違反する行為(以下「課徴金対象行為」という。)をした者(以下「課徴金対象行為者」という。)があるときは、厚生労働大臣は、当該課徴金対象行為者に対し、課徴金対象期間に取引をした課徴金対象行為に係る医薬品等の対価の額の合計額(次条及び第七十五条の五の五第八項において「対価合計額」という。)に百分の四・五を乗じて得た額に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。

出典:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

薬機法違反をした場合の課徴金は、違反行為をしていた期間の商品の売り上げの4.5%と決められています。 以前の罰則が上限金額が200万円と決められていましたが、課徴金制度については上限金額は決められていないので、多く売れた商品ほど課徴金は多く納付しなければならないのです。 例えば、違反していた期間の商品の売り上げが7500万円だとすると、課徴金は337万5千円となります。 薬機法違反をすると最悪の場合、課徴金が課せられるので気を付ける必要があるのです。

食品・雑貨のハーブにおける広告の注意点

食品や雑貨において、医薬品的な使い方を謳うことはできません。 ハーブで医薬品的な使い方を謳うと、「無承認無許可医薬品」とみなされます。 医薬品として許可を得ていないものとして薬機法違反となるので、医薬品と間違うような表現にならないようにしましょう。

1. 医薬品の成分かどうか

医薬品にしか使えない成分を使っている場合、薬機法違反となります。 「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」に載っている成分は、食品や雑貨に使えないのです。 例えば、以下のような成分は医薬品にしか使えないとされています。

  • センナ(葉・葉軸)
  • セイヨウトチノキ(種子)

葉だけ医薬品に使われている場合、茎や葉軸は使って大丈夫というケースもあります。 以下の2つを必ず確認するようにしましょう。

2. 医薬品にしか使えない形状を使っていないか

ハーブを使った健康食品の場合、医薬品にしか使えない形状を使っていないかという点にも注意が必要です。 ハーブを使った健康食品やサプリにおいて、以下のような形状のものは問題ありません。

  • カプセル
  • 粉末
  • 液体
  • 錠剤

しかし、舌下錠や舌下に滴下するタイプ、スプレー式のものは医薬品にしか認められていない形状のため薬機法違反となるので使えないということになります。

3. 効能効果、病名、症状を謳わない

効能効果や病名、症状をハーブの食品やハーブティで謳うことはできません。 リラックス効果という表現は薬機法上問題はないとされていますが、以下のような表現はできないので気を付けましょう。

  • 〜が治る
  • 〜による不調に
  • お通じ
  • 冷え性改善
  • 更年期
  • 風邪
  • 疲労回復
  • 食欲増進
  • ホルモンバランスの維持に

更年期や冷え性、ホルモンバランスの維持にというような不調や具体的な病名を謳うことはできないので注意しましょう。 病名や効能効果に関しては、直接謳うことができないのでぼかしていくことが大事です。 例えば、更年期は「女性特有のゆらぎに」と、良い眠り・快眠については「おやすみタイムに」とぼかして言い換えることができます。

4. 用法用量の表記はNG

用法用量は医薬品でしか謳えない表現となります。 用法用量とは、以下の時間や飲み方などを指定することです。

  • 飲む時間
  • 飲む量
  • 飲み方
  • 飲む対象

「食後にハーブティをお飲みください」という表現は用法用量となり、これらを謳うと薬機法違反となります。 飲む時間は、「食後に」「寝る前に」といういつ飲むかの指定です。 これらは医薬品にしかできないと考えられているので謳わないようにしましょう。

5. 体験談やお客様の声に注意

実際に使ってもらった体験談を広告に載せることが多いかと思います。 体験談やお客様の声でも効能効果や病名、症状に言及しているものをそのまま載せると薬機法違反となるので気を付けましょう。

ハーブティに関しては、「不眠が続いていましたが、このハーブティを飲んですっかり良く眠れるようになりました」「冷え性だったのですが、すっかりよくなりました」という体験談があった場合、不眠や冷え性は病名や体の不調になるので載せることはできません。

6. 「疲れ」「ストレス」は使えない

ハーブは香りが良く、その香りで癒されると表現をする場合があります。 「疲れやストレスを癒して〜」と謳いたい場合、「疲れ」「ストレス」ともに効能を表現する言葉とされているので、使えない表現となります。 疲れやストレスを言い換えるのであれば、以下のように言うことができます。

  • 1日の終わりに癒しを
  • 余裕がない毎日の癒しに
  • 慌ただしい日々の癒しに

上記のように疲れやストレスを組み合わせる場合には、別の言い方で表現する必要があります。

ハーブに関しては、医薬品以外の食品や雑貨の場合、医薬品と間違われるような表現などはできないので、使う言葉などに注意が必要です。 病名や症状に関しては、言い換えをするようにしましょう。

まとめ

広告表現には細かな規制があります。

違反広告にならないよう、打ち出す際には十分に気をつけましょう。


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