虚偽や誇大な広告の具体例と薬機法•景表法を解説

薬機法 景表法 広告表現 虚偽 誇大な表現

化粧品や健康食品、美容機器の商品広告や医療広告を作成するときは、商品やサービスの魅力を伝えるために広告表現を最大限工夫することが求められます。しかし、同時に薬機法や景表法、医療法に違反しないことも非常に重要です。

薬機法や景表法、医療法における虚偽・誇大広告の規制対象は、広告作成に関わる全ての人と定められています。アフィリエイターやインフルエンサーも同様に薬機法の広告規制の対象になるということを知っておきましょう。

本記事では、化粧品や健康食品、美容機器などの商品広告や医療広告において虚偽・誇大な表現にあたる事例や言い換え表現について解説してきます。 広告作成の際に参考にしていただければと思います。

 

広告規制の対象は広告作成に関わる「全ての人」

化粧品や健康食品、美容機器などの広告や医療広告について、広告規制の対象は製造販売業者だけでなく広告作成に関わる「全ての人」と定められています。

何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。

出典:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

つまり、広告代理店やメディアだけでなくアフィリエイターやインフルエンサーが虚偽・誇大広告を行った場合も薬機法違反と判断されるため注意が必要です。

化粧品の効能効果の範囲を超えた表現はNG

化粧品の広告について、次のような項目について明示的・暗示的であるかにかかわらず虚偽や誇大広告表現を行うことは禁止されています。

  • 名称
  • 製造方法
  • 効能効果
  • 性能

特に、一般化粧品の効能効果についての表現は「化粧品の効能効果の範囲の改正について」に定められている56項目の範囲を超えるものは虚偽・誇大広告とみなされます。 仮に表示された内容が事実であったとしても、定められた効能効果の範囲を超えた表現を行うことは虚偽・誇大広告として薬機法違反となる可能性があるため注意が必要です。

また、薬用化粧品の場合は厚生労働省に承認された効能効果の範囲であれば表現が認められます。

健康食品での虚偽・誇大広告は健康増進法違反にあたる可能性も

サプリメントやジュースなどの健康食品の広告で、健康保持増進効果などについて虚偽や誇大な広告表現を行うことは健康増進法によって禁止されています。

何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。

出典:健康増進法

また、健康食品において医薬品と同じような効能効果を表現するものは虚偽・誇大広告としてではなく「未承認医薬品の広告」として薬機法違反となるため注意が必要です。 虚偽・誇大広告にあたる表現方法の具体例については後述の「健康食品の違反事例」をご覧ください。

美容機器に「脂肪分解」表示は景表法違反

マッサージ器などの美容機器に「脂肪分解」などの効能効果を表示して景表法違反となった事例が報告されています。 問題となるマッサージ器の広告を販売会社の会員向け雑誌に掲載したところ、「超音波による脂肪分解」「マイナスイオンによる肌の汚れ除去」などの広告表現が景表法による優良誤認表示に該当すると判断されたようです。その結果、消費者庁から販売会社に再発防止を求める措置命令が出されています。

また、これらの表現は景表法だけでなく薬機法においても虚偽・誇大広告として不適切なものとされる可能性があるため注意が必要です。

医療広告においても虚偽・誇大広告はNG

医療法第6条により、医療広告においても虚偽・誇大広告は禁止されています。

第六条の五 何人も、医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して、文書その他いかなる方法によるを問わず、広告その他の医療を受ける者を誘引するための手段としての表示(以下この節において単に「広告」という。)をする場合には、虚偽の広告をしてはならない。  前項に規定する場合には、医療を受ける者による医療に関する適切な選択を阻害することがないよう、広告の内容及び方法が、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 誇大な広告をしないこと。

出典:医療法

これは、患者に事実と異なる情報を与えることで、適切な受診機会を失わせる・不適切な医療を受けさせる恐れがあると考えているためです。 虚偽・誇大広告となる表現方法については後述の「医療広告の違反事例」をご覧ください。

化粧品での違反事例

化粧品の広告において虚偽・誇大広告となる表現方法やワードを紹介します。

  • 医薬品的な効果効能があるような表現(治療、分解、改善、再生)
  • 承認されていない効能効果(シミを消す、アンチエイジング、マイナス5歳肌、発毛)
  • 効果効能の保証(絶対に、○○分で、一瞬で、即効)
  • その製品を使うだけで良いといった表現(塗るだけで、医者に行かなくても、これだけで)
  • 最大級表現(最大、最小、最高、絶対、日本一)
  • 安全性の保証(絶対安全、満足度99%、必ず、副作用はありません)
  • 有名人や専門家が推薦しているとした表現(医師が推薦、知事の許可、国の基準)

化粧品広告での使用が認められる表現

化粧品広告に使用がOKとなる効能効果は、原則として「化粧品等の適正広告ガイドライン」で定められた56項目に限られているため、広告作成の際にはしっかり確認しておきましょう。 また、使用感の表現(サラッとしている、香りがいい)についても使用が認められています。

化粧品広告での言い換え表現(参考)

化粧品の広告表現において認められている言い換え表現をまとめました。これらの表現例を化粧品の広告を作成する際に参考にしてみてください。

虚偽や誇大広告表現を言い換えたい時の具体例

NG:シミが完全に消えました OK:(塗ることで)シミが目立たなくなります

NG:たった3分間塗るだけで美白になります OK:数分だけマッサージしながら塗り込めばOK

健康食品での違反事例

健康食品広告において虚偽・誇大広告となる表現方法やワードには次のようなものがあります。

  • 医薬品的な効果効能があるような表現(動脈硬化の治療、高血圧が治る、生活習慣病に効く)
  • 摂取するだけで著しく痩身効果があるような表現(楽に痩せる、脂肪分解)
  • 最大級表現(最大、最高級、日本一、抜群)
  • 体験談の使用方法が不適切な表現(体験者やコメントのねつ造、都合の良いデータのみ引用)
  • データやグラフの使用方法が不適切な表現(試験条件を明示しない、極端なトリミング)
  • 行政機関等の認証等に関する不適切な表現(消費者庁承認済み、WHO許可)

 

健康食品広告での使用が認められる表現

健康食品の広告での使用がOKとなっている表現には次のようなものがあります。

  • サポート表現(忙しい毎日に、食事のバランスが気になる方に)
  • 使用感の表現(爽快にする、香りがいい)

使用には注意が必要となる表現

次の表現は、身体の部位を表すワードに合わせての使用はNGとなるため注意が必要です。

  • 運動で燃焼しよう
  • 食べたい気持ちをサポート

健康食品広告での言い換え表現例(参考)

健康食品の広告表現において認められている言い換え表現をまとめました。広告作成の際に参考にしていただければと思います。

虚偽や誇大広告表現を言い換えたい時の具体例

NG:-10㎏は確実に痩せる OK:着たい服が着られるように

NG:アンチエイジング OK:エイジングケア

美容機器、雑貨での違反事例

美容機器や雑貨の広告において虚偽・誇大広告となる表現方法やワードには次のようなものがあります。

  • 医薬品的な効果効能があるような表現(治療、分解、改善、再生)
  • 特定部位を表す表現(脂肪、髪、肌、細胞、内臓)
  • 身体の変化についての表現(脂肪分解、アンチエイジング、髪が生える)
  • 症状や病名の記載(ガン、更年期症状、アトピー、アレルギー)
  • 用法用量の指定(1日1回必ずご使用ください、就寝前に)
  • その製品を使うだけで良いといった表現(使うだけで、医者に行かなくても、これだけで)
  • 最大級表現(最大、最小、日本一、抜群、無類)
  • 安全性の保証(絶対安全、満足度99%、保証されている)
  • 有名人や専門家が推薦しているとした表現(医師が推薦、芸能人がおすすめ、知事の許可)

美容機器広告での使用が認められる表現

美容機器や雑貨の広告での使用がOKとなっている表現には次のようなものがあります。

  • サポート表現(忙しい毎日に、健康維持のために)
  • 使用感の表現(ひんやり、気持ちいい)

使用には注意が必要となる表現

次の表現は、身体の部位を表すワードに合わせての使用はNGとなるため注意が必要です。

  • 運動で燃焼しよう
  • スポーツを楽しむ方に

美容機器、雑貨の広告での言い換え表現(参考)

美容機器や雑貨の広告表現において認められている言い換え表現をまとめました。これらの表現例を美容機器や雑貨の広告を作成する際に参考にしてみてください。

虚偽や誇大な広告表現を言い換えたい時の具体例

NG:脂肪を完全燃焼できます OK:燃焼をサポートしてくれます

NG:お腹のポッコリがなくなる OK:スッキリする

医療広告での違反事例

医療広告において虚偽広告となる表現方法には次のようなものがあります。

  • 安全性の保証(絶対安全、満足度99%、保証されている) 医学において、「絶対に安全」であることはあり得ないため、虚偽広告にあたります。
  • 加工・修正したビフォーアフター写真の掲載 あたかも効果があるように見せるため加工・修正したビフォーアフター写真等の掲載は虚偽広告にあたります。
  • 「厚生労働省の認可した○○専門医」といった表現 専門医の資格認定は各学会が実施するものであるため、厚生労働省が認可したという表記は虚偽広告にあたります。
  • 「1日で全ての治療が終了します」といった表現(治療後の定期的な処置等が必要な場合) 治療後の定期的な処置等が必要であるにもかかわらず、全ての治療が1日で終了するといった表現は虚偽広告にあたります。
  • ○○%の満足度(根拠や調査方法の提示が無いもの) データの根拠を明確にしないまま、データの結果と思われるもののみを示す表現は虚偽広告にあたります。また、意図的に誘導された調査結果や公正なデータとはいえないものについても虚偽広告と判断されるため注意が必要です。
  • 「当院は、○○研究所を併設しています」(研究の実態が無いもの)

また、医療広告において誇大広告となる表現方法には次のようなものがあります。

  • 「許可」を強調表示する内容
  • 医師数の強調
  • 費用の強調
  • 活動実態のない団体による認定
  • ○○センター(都道府県によって認められた名称でないもの)
  • 治療の効果や有効性の強調
  • 伝聞や科学的根拠に乏しい情報の引用
  • 医療機関への受診を誘導する表現(この症状のある人は今すぐ受診ください)
  • 医療広告ガイドラインを遵守しているといった表現

医療広告での使用が認められる表現

医療広告での使用がOKとなっている表現には次のようなものがあります。

医療法が定めるもの

  1. 医師又は歯科医師である旨
  2. 診療科名
  3. 当該病院又は診療所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項並びに当該病院又は診療所の管理者の氏名
  4. 診療日若しくは診療時間又は予約による診療の実施の有無
  5. 一定の医療を担うものとして指定を受けた病院若しくは診療所又は医師若しくは歯科医師である場合には、その旨
  6. 認定を受けた医師である場合には、その旨
  7. 地域医療連携推進法人の参加病院等である場合には、その旨
  8. 入院設備の有無、病床の種別ごとの数、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の従業者の員数その他の当該病院又は診療所における施設、設備又は従業者に関する事項
  9. 当該病院又は診療所において診療に従事する医療従事者の氏名、年齢、性別、役職、略歴その他の当該医療従事者に関する事項であつて医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして厚生労働大臣が定めるもの
  10. 患者又はその家族からの医療に関する相談に応ずるための措置、医療の安全を確保するための措置、個人情報の適正な取扱いを確保するための措置その他の当該病院又は診療所の管理又は運営に関する事項
  11. 紹介をすることができる他の病院若しくは診療所又はその他の保健医療サービス若しくは福祉サービスを提供する者の名称、これらの者と当該病院又は診療所との間における施設、設備又は器具の共同利用の状況その他の当該病院又は診療所と保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との連携に関する事項
  12. 診療録その他の診療に関する諸記録に係る情報の提供、書面の交付その他の当該病院又は診療所における医療に関する情報の提供に関する事項
  13. 当該病院又は診療所において提供される医療の内容に関する事項(検査、手術その他の治療の方法については、医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして厚生労働大臣が定めるものに限る。)
  14. 当該病院又は診療所における患者の平均的な入院日数、平均的な外来患者又は入院患者の数その他の医療の提供の結果に関する事項であつて医療を受ける者による医療に関する適切な選択に資するものとして厚生労働大臣が定めるもの

出典:医療法

厚生労働省が定めたもの

  1. 保険診療
  2. 評価療養及び選定療養
  3. 分娩
  4. 自由診療のうち、保険診療又は評価療養若しくは選定療養と同一の検査、手術その他の治療の方法
  5. 自由診療のうち、薬事法の承認又は認証を得た医薬品又は医療機器を用いる検査、手術その他の治療の方法

また、成功率や治療率に触れない治療の方針表現についても広告表現が認められています。

医療広告での言い換え表現(参考)

医療広告において認められている言い換え表現をまとめました。これらの表現例を美容機器や雑貨の広告を作成する際に参考にしてみてください。

虚偽や誇大な広告表現を言い換えたい時の具体例

NG:痛くない治療を行います OK:できる限り歯を削らず痛くない治療を目指します

NG:白内障の治療が1日で全て完了します OK:白内障の日帰り手術実施

まとめ

近年、薬機法違反や景表法違反にあたる広告への規制は強くなっています。 誇大広告は必ずしも虚偽の内容とは限りませんが、事実を不当に誇張して表現して消費者や患者さんに誤った認識を与える恐れのある広告表現については商品の広告や医療広告として認められていません。

一部の表示やワードのみだけでなく、写真やイラストによっても広告全体の印象から虚偽・誇大広告と判断される可能性があるため広告作成の際には十分注意しましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※違反事例、言い換え表現についてはあくまで参考として捉えてください。表現の違反等の判断については各都道府県の薬務課によって見解が異なりますので、ご理解頂きますようお願いいたします。

執筆者:OEMビジネスドットコム 編集部(株式会社Cogane studio)

OEMビジネスドットコムのコンテンツ作成を担当しています。株式会社Cogane studioでは、化粧品や健康食品ビジネスに関するマッチング、専門的な情報発信を行っています。

 

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