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化粧品の広告で白衣は着て良いのかについて薬機法まとめ

化粧品広告で白衣は着ていいの?違法?合法?薬機法は?

今回は、化粧品の広告で白衣は着ていいのか?違法なのか?合法なのか?という疑問について薬機法や医薬品等適正広告基準、化粧品広告ガイドラインなど法的な観点から考えてみたいと思います。

医薬品等適正広告基準では医者等の権威を柱にした広告が厳しく規制されています

まずなぜ、白衣は良いのかダメなのかを議論するのか、しなければならないのかについて最も注目しなければならない法律が医薬品等適正広告基準の医薬関係者等の推せんの項目です。医薬品等適正広告基準の改正について 薬生発0929 第4 (2017年9月29日)では以下のように記載されています

 

【医薬品等適正広告基準 10 医薬関係者等の推せん】
薬関係者、理容師、美容師、病院、診療所その他医薬品等の効能効果等に関し、世人の認識に相当の影響を与える公務所、学校又は団体が指定し、公認し、推せんし、指導し、又は選用している等の広告は行わないものとする。(以下略)

 

少しわかりにくい文章かもしれませんが、少し噛み砕くと

医師や理容師、美容師などの国家資格者であったり、病院、診療所や学校などの団体が商品を指定したり、公認したり、推薦したり、やり方を指導したり、又は選用している(使っている、愛用している)等の広告をすることが法律で禁止されています。つまり白衣を着ている、着ていないに関わらずここに該当する方は広告自体が大きく規制されています。

どうして禁止されているの?

これら医者や美容師などの推薦行為が禁止される理由は、すごく単純で消費者に対して与える影響力が大きいからです。特に消費者の方々は素人で、権威や資格を持っている方を信じやすく、また騙されることもあるため、法的に禁止されているのが実情です。

しかもこれは内容が事実であっても禁止されています。行為自体が禁止であるためです。また当たり前ですが、虚偽の場合は、虚偽広告として薬機法違反や景品表示の優良誤認となり罰則の対象となりますので、さらに注意が必要です。

化粧品の研究者や開発者等、メーカーの人が白衣を着た場合はどうなのか?

 

医師や美容師等の権威のある方に関しては、分かりましたが、ではメーカーの研究員や社員が白衣を着て広告した場合はどうでしょう。それを考えるにあたり、日本化粧品工業連合会の「化粧品等適正広告ガイドライン2017年度版 (第2版)」の見解が参考になります

 

【化粧品等の適正広告ガイドライン】
医師等のスタイル(白衣等)の人が、化粧品等の広告中に登場すること自体は直ちに医薬関係者の推せんに該当するわけではないが、医師等のスタイルの人が製品の効能効果や安全性に関して、指定し、公認し、推せんし、指導し、又は選用している等の広告表現は、その内容が事実であっても原則として行わないこと。【関連法令等】 医薬品等適正広告基準 3(1)、3(3)、3(6)、10

 

【化粧品等の適正広告ガイドライン】
製品の研究者が白衣等のスタイルで登場する広告について
化粧品等の製品の研究者が白衣等の医師等であるかの誤認性のあるスタイルで登場する広告を行うときは、その製品の製造販売業の従業員であることが判る説明を事実に基づき明記した場合に限り、本ガイドラインE13 医師等のスタイルでの広告についてに該当しないものとする。なお、事実であっても「医学博士、M.D.、博士、Ph.D.」等の医薬関係者を暗示する肩書きは併記しないこと。

 

これを読むと、白衣などを着た医師等のスタイルの人(化粧品の研究員やメーカーの人を)広告で登場させること自体は禁止されていません。しかし、権威を暗示するものを規制したり、ほとんどの広告行為が内容が事実であっても原則として行わないこととされています。これはどういうことでしょうか。つまり、日本化粧品工業連合会では、おそらく医者等の権威と同等の誤解を招く恐れがあるため、業界全体としてやめていきましょうというメッセージに取れます。

 

事実、一部メーカーでは白衣での広告をやめているという声も聞いています。化粧品適正広告ガイドラインはあくまで、業界団体ですので、法律ではありませんが業界の方針としてこのようにやっていきましょうということだと思います。

 

ブロガーやインフルエンサーが白衣を着た場合は?

これについては書かれているものはありませんが、上記の化粧品の関係者と同じで、禁止はされていませんので、問題はないと思います。

しかし、ここからは個人的見解になりますが、なるべくやめておいたほうが良いかもしれません。というのもブロガーやインフルエンサーにとって広告主は化粧品メーカーになると思います。皆様が知っている多くの化粧品メーカーは化粧品工業連合会に所属しており、工業会に入っているということはなるべくガイドラインに沿った広告運用をするからです。つまり、メーカーの広告基準と依頼する側に基準のズレが生じる場合があるからです。

 

当たり前ですが、化粧品の広告は法律が厳しく、メーカーはなるべくリスクは取りたがりませんので、気持ちよく広告主が依頼できるのはやはり白衣を着ていない人だと思います。

 

もう一つの理由

またもうひとつの理由としては、今後規制される可能性も十分あるということです。白衣というものがどういうものを指すかという定義の問題もありますが、今後の法改正によって、メーカーの人や一般の人も化粧品広告での白衣は完全禁止となった場合、これまで積み上げてきたブログや動画が全て違法になって削除しなければいけない可能性がないわけではないからです。

どうしても着たい場合は、削除しやすいコンテンツの時だけ着る。積み上げ型のコンテンツに関しては着ないという方法もありかと思います。

 

以上参考になりましたでしょうか。また有用な情報が入りましたら随時更新していきます。


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