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化粧品の広告における特記表示とは?薬機法•景表法を解説

化粧品の広告における特記表示とは?薬機法・景表法を解説

化粧品の広告における特記表示とは?薬機法•景表法を解説

 

インターネットやSNSが普及する中で、消費者の美容の知識が高くなってきています。

 

今では自らインターネットで調べるだけでなく、憧れの芸能人のSNSや、美容系のYouTubeなど、学べる機会がたくさんあるので、化粧品を成分で選んで購入する人も増えているのです。

数年前の雑誌やテレビなどから美容を学ぶ時代とは違い、現在は百貨店やドラックストア、インターネット通販で化粧品を探すとなると、消費者も無数の選択肢の中から選ばなくてはなりません。

 

パッケージなどの見た目だけで商品を選ぶのではなく、消費者もしっかり知識を持って「本当に良い商品」を探そうとしているのです。

そうなる化粧品のラベルやパッケージの表示はもちろん、商品を広めるためのCMやインターネット広告、チラシの内容はとても大切です。

 

その内容で消費者に想像させて、「使ってみたい!購入したい!」と思ってもらう事も可能なのです。

しかし、この化粧品の表示方法には決まりがあります。

 

表示の法律に違反しないように、ぜひ本記事を参考にしてください。

 

薬機法とは何か?

 

正式名称は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」といいます。

 

その名の通り、品質と有効性および安全性を確保するため、製造から販売、市販後の安全対策まで一貫した規制を行い定められている法律です。

昭和35(1960)年に現在の法体系として制定された薬事法が、平成25(2013)年11月に改正・公布され、平成26(2014)年11月に施行され、その名称が現在の「薬機法」に変わりました。

 

対象となるものは以下の通りです。

 

  • 医薬品(風邪薬、鼻炎薬など)
  • 医薬部外品(うがい薬、日焼け止めなど)
  • 化粧品(化粧水、乳液、ファンデーション、口紅・石けん、マニキュアなど)
  • 医療機器(コンタクトレンズ、救急絆創膏、心臓ペースメーカ、CT、レントゲン装置など)
  • 再生医療等製品(培養皮膚、 培養軟骨など)

 

景表法とは何か?

 

景表法(景品表示法)正式名称は、「不当景品類及び不当表示防止法」といいます。

 

商品やサービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを厳しく規制するとともに、過大な景品類の提供を防ぐために景品類の最高額を制限することなどにより、消費者のみなさんがより良い商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守る法律です。

 

第一条 この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。

出典:不当景品類及び不当表示防止法

 

化粧品の使用できる広告表現

 

インターネットやチラシで見かける広告には過度な表現が使われていることがよくありますが、薬機法や景表法の他にも、広告には表現のルールがあります。

化粧品の効能や効果に関して誇大な広告をしてはいけません。

 

第十章 医薬品等の広告

(誇大広告等)第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
2 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。
3 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。

出典:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

 

化粧品等の成分及びその分量又は本質等について、例えば成分が動物由来のものを植物成分としたり、又は「高貴成分配合」、「デラックス処方」等の表現は行わないようにしましょう。

また、医薬品等適正広告基準には「医薬品等の品質、効能効果、安全性その他について、他社の製品を誹謗するような広告を行ってはならない」と定められている通り、化粧品の広告において、他社製品と比較した表現をすることもNGです。

 

化粧品の特記表示とは?

 

特記表示とは、商品に配合されている成分の中で、特に訴求したい成分のみを目立つよう他の文字と離したり、色を変えたり、枠で囲んだり、大きな文字で表示することです。

 

1 特記表示が認められない事項
(1) 「生薬エキス」、「薬草抽出物」、「薬用植物のエキス」のように名称に「薬」の字が 含まれるもの
(2) 「漢方成分抽出物」のように医薬品という印象を与えるもの
2 特記表示して差し支えない事例 「植物成分」、「植物抽出物」、「天然植物エキス」等
3 上記1及び2以外の事例
(1)配合目的を併記すれば表示して差し支えない。なお、配合目的は化粧品について効 能効果の表現の範囲であって事実であること。
(2)写真、デザイン(英文等の表示を含む)については近くに「○○(△△として配合)」 と記載する。

出典:化粧品における特定成分の特記表示について|厚生省薬務局

 

化粧品において特定成分を表現することは、あたかもその成分が有効成分であるかのような誤解を生じるため、原則として行ってはいけません。

 

特定成分を表現することは、全てが「特記表示」に該当することとなるので注意が必要です。

「抗酸化成分/肌あれ改善成分/美肌成分/美容成分/エイジングケア成分」などの表現は、当該成分が有効成分であるかのような誤解を与えたり、効能効果の逸脱となるため、配合目的として認められません。

 

また、例外として成分名を表示しても特記表示とならないケースもあります。

全成分を列挙するなど、全ての成分を同等に表現する場合は特記表示となりません。

文章中であれば、文章中に特定の成分を表示する場合は、文章スペースがその面のほとんどを占めるほど文字量が多い状態の中で、目立つように表示することがなければ、特記表示とはなりません。

 

文章中ならばどのような状態でも特定成分を表示できるというわけではないので注意しましょう。

 

特記表示が認められるケース

 

成分の配合目的を書き加えれば、特記表示を行うことは問題ないとされています。

 

これは、配合目的が化粧品の効能効果の範囲かつ事実であることが前提であり、配合目的の表現によってその成分があたかも有効成分であるかのような誤解を招かないようにする必要があります。

具体的には、成分名に続けて配合の目的を記載します。

 

特記表示成分をマーケティング上の愛称や、略称で表現する場合は、配合目的に加え表示名称の記載が必須です。

特記表示された成分が、全成分表示内のどの成分にあたるかを容易に判断できるようにし、特記表示と配合目的や表示名称の記載がレイアウト上、離れる場合は、正しく紐づくように「*」を付けての表記をしましょう。

 

まとめ

 

化粧品の効能や効果を伝えるために使用できる表現は、厚生労働省によって定められています。

化粧品の配合成分の表現に際しては、当該成分が有効成分であるかの誤解を与えないようにしなくてはならないですし、薬理効果を明示又は暗示する成分が配合されている旨の広告は行わなってはいけません。

 

本記事では化粧品の表示に関して、特定成分のみを他の成分と離したり、色やフォントを変えたり、太字にしたり、枠で囲ったりして強調して表示することや、特定の成分のみを表現する広告は特記表示という決まりがあることをお伝えしました。

購入して頂くお客様に、自社の商品の良さを伝えたい!という気持ちを持つことは大切ですし、そういった思いで作った商品はとても素敵な商品であると思います。

 

ですが、その素敵な商品を知ってもらうための広告などで、すでに他社がやっているからと、法律を無視した表現を使い、違反してしまうと課徴金が課せられてしまうケースも発生していますし、何より会社の信用を大きく失ってしまう事にもなりかねないので、注意してください。

 

化粧品の広告はついては、法律を守りつつ、消費者がどう感じるかを意識する必要があります。 消費者に誤解をさせない様にしながら、商品の魅力を最大限に表現していきましょう。

 

化粧品の広告における特記表示や薬機法、景表法に関しては是非本記事を参考にしてみてください。

 


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