薬機法と景表法の広告表現 免疫力が上がる

「免疫力が上がる」を広告で表現できる?言い換え表現は?薬機法•景表法を解説

薬機法と景表法の広告表現 免疫力が上がる

広告制作をするにあたって、「免疫力が上がる」は表現できるでしょうか。

「免疫」は身体にもともと備わっている機能です。病原菌、細菌やウィルス、ほこりなどから身体を守り、健康を維持するための防護能力です。睡眠不足やストレスなどで免疫力が下がると言われています。免疫が正しく作用し健康でいるために、「免疫力が大事」「免疫をあげたい」と考える人は多いのではないでしょうか。

今回の記事では、 「免疫力」は広告表現において、薬機法上表現できるのか、健康食品、機器・雑貨に分けて考え進めていきます。お客様により届きやすい広告制作のために、言い換え表現なども紹介しています。どう表現すればいいのか迷った時の参考にしてみてください。

薬機法とは

正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」といいます。間違った情報や認識により、身体に与える影響が大きいため法律で厳しく定められています。医薬品や医薬部外品、化粧品や医療機器に関する品質・有効性・安全性を確保するための法律です。 対象となるのは下記のとおりです。

  • 医薬品(風邪薬、鼻炎薬など)
  • 医薬部外品(うがい薬、日焼け止めなど)
  • 化粧品(コスメ、シャンプーなど)
  • 医療機器(家庭用マッサージ器など)
  • 再生医療等製品

景品表示法とは

正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」といいます。 商品やサービスの取引に関連する不当な表示を禁止しています。一般消費者の利益を保護することを目的としています。実際のものよりも「すごくいい!」と思わせてしまう「優良誤認」、実際よりも「すごくお買い得!」と思わせてしまう「有利誤認」などが不当表示にあたります。

健康増進法とは

健康増進法は国民保健の向上をはかることを目的とした法律です。広告と健康増進法も無関係ではありません。健康食品の広告を扱う場合には忘れてはいけない大切な法律です。

第六十五条
何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項(次条第三項において「健康保持増進効果等」という。)について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。

出典:健康増進法

健康増進法に違反する場合となるのは下記の条件を満たした場合です。

  • 広告とみなされること
  • 健康保持増進効果であること
  • 表現内容が誤解を招く表現であること

広告の定義は3つの要素から成り立っています。 1998年9月29日付厚生省医薬安全局監視指導課長通知により、広告の3要素が提示されています。いずれの要件も満たす場合は広告とみなされます。

  1. 顧客を誘引する(顧客の購入意欲を昂進させる)意図が明確であること。
  2. 特定医薬品等の商品名が明らかにされていること。
  3. 一般人が認知できる状態であること。

健康増進法にかかる広告表現についても、虚偽誇大な表現は認められていません。「これを飲むだけで〇〇が改善される」といった表現などは健康増進法の観点からもおすすめできません。

参考:健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について – 消費者庁

健康食品は薬機法の範囲外?

健康食品については、実は薬機法の対象ではありません。ですが、広告で表現する際にその効果が医薬品的な効果を示していると、無承認無許可医薬品という扱いとなって薬機法違反となりますので注意が必要です。 つまり「医薬品」と誤解されるような表現が薬機法違法になります。あくまでも、健康食品は、健康を維持するための食品であるということを念頭において広告制作をすると良いと思います。

健康食品の「免疫力があがる」 広告表現で言える?言えない?

健康食品で「免疫力が上がる」「免疫力」について表現することはできません。薬機法上も景品表示法も健康増進法にも抵触する可能性が高いです。 身体の構造機能に影響を及ぼすような広告表現は、医薬品的な効能効果の標ぼうとみなされ、医薬品医療機器等法第68条(承認前の医薬品の広告の禁止)に抵触するおそれがあります。

(承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止)
第六十八条
何人も、第十四条第一項、第二十三条の二の五第一項若しくは第二十三条の二の二十三第一項に規定する医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品であつて、まだ第十四条第一項、第十九条の二第一項、第二十三条の二の五第一項、第二十三条の二の十七第一項、第二十三条の二十五第一項若しくは第二十三条の三十七第一項の承認又は第二十三条の二の二十三第一項の認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。

健康食品での違反事例

健康食品の広告で、使用がNGとなる内容には次のようなものがあります。

  • 医薬品的な効果効能があるような表現(免疫力、免疫力が上がる)
  • 身体の変化についての表現(免疫力が上がる、免疫力)
  • 特定部位を表す表現(腸、おなか)
  • 症状や病名の記載(新型コロナ、インフルエンザウィルス)
  • 用法用量の指定(夕食後にお召し上がりください、1回1粒でOK)
  • 行政機関が認めたような表現(厚生労働省が認めた、〇〇研究所推薦)

健康食品広告での使用が認められる表現

健康食品の広告での使用がOKとなっている表現には次のようなものがあります。

  • サポート表現(健康のために、体の中から元気に、健康の維持のために)
  • 使用感の表現(飲みやすい、続けられる、香りがいい)

健康食品広告での言い換え表現例(参考)

健康食品の広告で、免疫力に関する表現についてまとめました。広告制作の際の参考にしてみてください。

免疫力に関する表現を言い換えたい時の具体例

NG:免疫力があがる
OK:からだの中から元気に

NG:免疫力のために
OK:健康のために

直接的に「免疫力」という言葉自体が、表現することは難しいのが現状です。

機器・雑貨で「免疫力が上がる」広告表現で言える?言えない?

機器・雑貨に関しても「免疫力が上がる」「免疫力」については表現することはできません。医薬品的な効能効果の標榜をすることは禁止されているからです。

機器、雑貨での違反事例

機器や雑貨の広告での使用が認められない表現方法やワードには次のようなものがあります。

  • 医薬品的な効果効能があるような表現(免疫UP、免疫力が上がる)
  • 身体の変化についての表現(免疫改善、免疫に作用、免疫力向上効果)
  • 症状や病名の記載(新型コロナウィルス、インフルエンザ)
  • その製品を使うだけで良いといった表現(付けるだけで免疫向上、使うだけで免疫UP)
  • 最大級表現(最高、最小、最大、最上級、高級)
  • 安全性の保証(安全、無害、無毒、疲れない)
  • 有名人や専門家が推薦しているとした表現(医師推薦、教授監修)
  • 他社を誹謗中傷するような内容(今までにない、○○社製品より優れた)

機器、雑貨広告での使用が認められる表現

機器や雑貨の広告での使用がOKとなっている表現には次のようなものがあります。

  • サポート表現(美容のために、運動をサポート)
  • 使用感の表現(使いやすい、操作性が良い、コンパクトで持ち運びしやすい、使うと気持ちが良い)

機器、雑貨の広告での言い換え表現(参考)

機器・雑貨の広告制作で、免疫に関連する表現についてまとめました。広告制作の際の参考にしてみてください。

免疫力に関する表現を言い換えたい時の具体例

NG:免疫力があがる
OK:健康のために

NG:免疫UP
OK:体力維持のために

共通して注意すべきこと

薬機法は広告に関わる法律です。ですから、広告ではない一般的な説として「免疫力があがる」などと表記することは問題ありません。 広告表現として問題となるのは、【広告や商品販売サイト】と【健康情報を提供するページの一般論のサイト】をリンクでつなぎ合わせていると、実質的に広告等として規制の対象になるので注意が必要です。

(1)著しく事実に相違する表示又は著しく人を誤認させるような表示(以下「誇大表示」という)を参照可能状態にお気、購入意欲を昇進させ、健康保持増進効果等を誤解した消費者を食品販売に導くもの (2)誇大表示を閲覧させ、購入意欲を昇進させ、健康保持増進効果等を誤解した消費者を食品販売に導くリンク設定

参考:健康増進法上問題となるインターネット広告表示 – 厚生労働省

健康情報を提供するページに、その効果の成分が入ったサプリの販売サイトをリンクして「〇〇サプリはこちら」や商品バナーを貼ることは注意したほうが良いです。

まとめ

免疫力に関しては、医薬品的な効能効果と捉えられる可能性がありますので、健康食品、機器・雑貨などいずれも広告においての表現は薬機法違反になる可能性があるとお伝えしてきました。 また新型コロナウィルスの影響もあり、「免疫力」という言葉自体を広告に載せることも難しくなっています。 免疫という言葉は使わずに、言い換え表現なども使って、訴求力のある広告制作の参考にしてみてください。

※違反事例、言い換え表現についてはあくまで参考として捉えてください。表現の違反等の判断については各都道府県の薬務課によって見解が異なりますので、ご理解頂きますようお願いいたします。

執筆者:OEMビジネスドットコム 編集部(株式会社Cogane studio)

OEMビジネスドットコムのコンテンツ作成を担当しています。株式会社Cogane studioでは、化粧品や健康食品ビジネスに関するマッチング、専門的な情報発信を行っています。

 

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