「出荷量に比例して物流コストが増加しており、なんとかしたい」と考えている化粧品・健康食品の事業者様は多いのではないでしょうか?人手不足や配送料の値上がりなど、出荷量が増えれば増えるほどコストが増えてしまっているなんてこともあるでしょう。本記事では、化粧品・健康食品の物流コストの削減方法についてお伝えしていきます。ぜひ自社の物流業務に当てはめて確認してみてくださいね。
化粧品・健康食品の物流コストはなぜ増える?
物流業務の一般的な流れは下記のとおりです。
- 入荷・検品
- 棚入れ・保管
- ピッキング
- 梱包
- 出荷・配送
上記をすべて自社で行う場合、物流業務にかかる人件費、倉庫のレンタル費用、システム利用料、配送料などが物流コストとしてかかってきます。では、物流コストはなぜ増大してしまっているのでしょうか?具体的に見ていきます。
業務マニュアルが整備されていない
独自のルールやイレギュラー対応が増え、業務がマニュアル化されていないことが原因として挙げられます。ルールが共有されていない場合は、確認作業に工数がかかってしまいます。イレギュラー対応が多すぎる場合や、マニュアル通りに運用されていない場合も、コストが増える原因となります。
業務量が多い
業務量が多い場合、繁忙により人的ミスが増えてコストが増大している場合があります。化粧品・健康食品の場合は、定期便への対応や同梱物も工夫しているケースが多いです。そのため業務量は出荷量に比例して多くなってしまいます。業務量に対して人手が足りていないと、限界を超えてしまいモチベーションが下がってしまうこともあります。
コストが見える化されていない
自社の物流業務にかかっているコストを正確に把握しているでしょうか?代表的なのは、運送会社に支払っている配送料や、物流業務にかかわる人件費です。しかし物流には様々な業務があり、それぞれに解決すべき課題があります。業務効率化のためのシステム利用料なども含まれてくるでしょう。まずは何に対してどれだけのコストがかかっているか見える化しなければコストの削減ができません。コストは物流業務の工程ごとに細かく見直していく必要があります。
物流コストの削減方法
自社の物流業務の工程ごとに課題を洗い出し、コストを見える化するところから始める必要があります。そのうえでコスト削減の例をいくつか見ていきましょう。
業務フローの見直し
最初に、自社での物流業務のフローを洗い出し、効率化できる作業がないか検討しましょう。1つの工程内ではなく、全体で重複している作業がないか見ていく必要があります。また、発送ミス等が起きている場合は、ミスをなくすために厳しくチェック体制を敷いた方がよいケースもあるでしょう。
人件費の見直し
物流コストで大きくかかわってくるものが人件費ではないでしょうか。適正人数が配置されているか、業務が平準化されているか、などを確認しましょう。繁忙期と閑散期で業務量が異なる場合は、繁忙期にのみ人を増やす、外注することも有効です。ただし、人員を適正化する場合は、同時に業務効率化を行ったうえで実施することが大切です。
倉庫の見直し
商品の保管についても費用の見直しが必要です。特に、化粧品・健康食品の場合は適切な温度管理・在庫管理が求められます。自社倉庫では、保管方法や保管場所が限られるため、倉庫での保管を委託した方がコスト削減できる場合もあります。
システムの導入
Excelで在庫管理などを行っている場合は、出荷量が増えてくるとミスの原因になります。そのため、できるかぎり早いうちからシステムを導入し、作業を効率化しておくことが重要です。ここまでいくつかのコスト削減方法を見てきました。さらに、物流業務を自社で行うのではなくアウトソーシングすることもコスト削減につながります。
アウトソーシングで物流コストを削減
ここまで見てきたように、自社で物流業務を行う場合には多大なコストがかかっており、それらを工程ごとやかかっている費用ごとに見直していくのは大変な作業です。そのため、物流業務を外部業者にアウトソーシングすることでコストの削減が可能となります。
アウトソーシングするメリット
物流業務のアウトソーシングにはコスト削減以外にもメリットがあります。
- サービスの質の向上
アウトソーシングする企業は、物流に関して熟練のノウハウを持っており、倉庫管理システム等を用いて業務効率化を行っています。自社で物流業務を行うよりも、より早いスピードで質の高いサービスを提供することが可能です。消費期限管理や同梱物の封入などは人による管理の場合、ミスが起きやすいポイントです。そのため、ノウハウがある、またはシステムを活用している企業では自社で物流業務を行うよりも効率的に保管・発送してもらうことができます。
- 基幹業務へ注力できる
物流をアウトソーシングすることによって、社内で物流業務へ割いていたリソースを大幅に削減することができます。物流業務を行っていた作業時間を、商品企画や広告業務などにあてることで出荷量の増加やプロモーションの強化につながります。
アウトソーシングする業務範囲
「3PL」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?サードパーティー・ロジスティクスの略称で、これまで自社で抱えていた物流業務部門を外部に委託するイメージです。これにより現状物流部門にかかっていたコストを削減できるだけではなく、ノウハウのある専門業者が配送スピードや品質向上を行ってくれる場合があります。化粧品・健康食品をD2Cで販売する際に「フルフィルメントサービス」についてもよく耳にすると思います。
こちらは、3PLのように物流をアウトソーシングするだけでなく、商品の受注から決済までのバックヤード業務全体をアウトソーシングするサービスを指します。フルフィルメントサービスのように、委託する範囲が広いほどコスト削減の効果は大きくなります。自社にあった委託範囲も含めて検討していくことがおすすめです。
アウトソーシングする際の選び方
物流をアウトソーシングする場合は、下記のポイントをチェックしましょう。
- 適切な商品管理ができるか
化粧品・健康食品の場合は、保管場所の温度管理も重要です。適切な環境で管理をしてもらえるかは依頼する業者や倉庫によって異なります。しっかりと確認しましょう。
- 在庫管理ができるか
消費期限のある商品の場合は、消費期限が短いものから出荷する先入れ先出しで在庫を管理してもらう必要があります。お客様に最適な状態で商品を出荷するために、きめ細かな管理を任せられるかの確認は必須です。
- 信頼性、実績があるか
化粧品・健康食品の物流の場合は、前述した温度管理だけではなく、オリジナルの梱包やチラシやノベルティの同梱など、きめ細かな対応を任せられることが理想です。同様の商品を扱った実績がある場合は安心です。実績についても確認できるとよいでしょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか?本記事では化粧品・健康食品の物流コストを削減する方法についてお伝えしました。コストを見直し、自社の物流業務のコストを削減することは大切です。しかし、自社でのコスト削減が難しい場合は、物流業務をまるごとアウトソーシングすることも解決につながります。
Bentenでは、化粧品・健康食品のOEMや物流アウトソーシングに関してビジネスマッチングを行っています。今回ご紹介したポイントをもとに、ぜひ自社にあった物流アウトソーシング企業を探してみてくださいね。
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