しわ対策化粧品とは
しわの原因は乾燥や加齢などの肌へのダメージによって、コラーゲンという肌内部のハリを支える成分を失うことにあります。
そのため肌内部のコラーゲンの生成を促す成分などが配合された化粧品をしわ対策化粧品といいます。
先述の通り、しわの原因には乾燥が含まれているため、しわ対策化粧品の種類には保湿効果のある美容液やシートマスク、クリームなどが多いです。
しわ改善に効果のある成分は下記のようなものになるため、予算や用途によってどの成分を使用するかを決めましょう。
しわ改善に効果のある成分
ナイアシンアミド
コラーゲンの生成を促す働きがある成分で、美白や抗炎症有効成分でもあるので美白ケアとしわ対策の両方を行いたい方にもお勧めの成分です。水溶性成分のため、化粧品や乳液などにも用いることができ、全顔ケアにも最適です。
バクチオール
レチノールに似た構造を持つ植物由来成分です。抗酸化や皮脂分泌抑制効果もあるため、自然派コスメとして肌の弱い方にお勧めすることも、夏のテカリのケアをしたい方にお勧めすることも可能な成分です。
ヒト幹細胞培養液
近年注目されている成分で、培養液にはターンオーバーを整える表皮細胞成長因子(EGF)やヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンの再生力を促す線維芽細胞成長因子(FGF)が入っているため、しわだけではなく加齢にも効果が期待できる成分です。
アルジリン
植物由来のアミノ酸からできた、機能性ペプチドで塗るボトックスとも呼ばれます。韓国ではしわの医薬部外品として認定されているような成分です。
エクトイン
線維芽細胞に働き、コラーゲンの分泌速度をあげることでコラーゲンの質を高め、しわの予防をする成分です。
セラミド
肌に存在する成分で、肌の角質細胞の間を埋めている「細胞間脂質」の半分を占めています。水分保持機能があり、外部刺激のバリア機能をサポートしています。
角質細胞にある成分のため、乾燥によるしわへの効果が期待できます。
ヒアルロン酸
保水力が高く、1gで6Lもの水分を保持できる成分です。皮膚の表皮や真皮、軟骨などに存在しています。
その保水力により、うるおいをキープすることで肌へのハリや弾力を与える効果が期待できます。
卵殻膜
卵の殻の内側にある0.07mmの薄い膜です。主成分のたんぱく質をはじめ、アミノ酸やコラーゲン、ヒアルロン酸も含まれています。
肌をやわらかくしてくれるコラーゲンや、先述のヒアルロン酸の保水力により、しわ改善の効果が期待できます。
しわ対策化粧品における、薬用化粧品(医薬部外品)と一般化粧品の違い
どんな成分でしわ対策化粧品をOEM会社へ依頼し作りたいか、実際作ろうと思った際に注意が必要なのは広告表記です。パッケージにもこの内容は関係があるのでよく注意したいですね。
ご存知の通り、しわ対策化粧品は日本だけではなく世界的にもニーズのある化粧品です。
一般化粧品で「しわ対策」の効果効能が認められたり、薬用化粧品(医薬部外品)でも新たな効能が承認されたりと、企業でも日々研究が続けられていることがわかります。
そんなしわ対策化粧品ですが、広告での表現する際のルールはとても厳しいものになっています。
しわ対策化粧品における表現と注意点について下記にまとめました。
しわ対策化粧品における化粧品における一般化粧品
一般化粧品の用途、目的は「衛生」「美容」です。肌や髪、爪を清潔に美しく保つためのものを指し、その働きかけは穏やかなものとされています。
事前の承認は不要ですが、効果効能は56項目の範囲で商品に該当する効果効能に限定され、成分表示の義務も配合量の多い順にすべてを表示しなければなりません。
広告やパッケージでの表現は薬用化粧品(医薬部外品)と同様ですが、一般化粧品は「角質層」までへの「浸透」のみ許されているため、「吸収」や「修復」といった角質層限定していないと誤解される表現はできない可能性があります。
今回のようなしわ対策化粧品の場合、56項目では
- 乾燥による小ジワを目立たなくする
が最適な項目になるかと思います。
あくまでも「乾燥による小ジワ」であるということや「目立たなくする」という効果であることにご注意ください。
他にも皮膚へのうるおいや水分、油分を補い、保つことなど、乾燥小ジワの原因への効能も範囲に当てはまるのでぜひ56項目の内容をご確認いただければと思います。
しわ対策化粧品における薬用化粧品(医薬部外品)
薬用化粧品(医薬部外品)の用途、目的は「予防」や「美容」になり、事前に承認が必要になります。
効果効能も厚生労働省が認可したもののみが訴求が可能です。
そのため一般化粧品とは違い、その成分の効果が認められれば、一般化粧品では表現ができない「シワ改善」といった表記も可能です。
オリジナルのしわ対策化粧品を作るには
上記の内容を踏まえ、オリジナルのしわ対策化粧品を作るための流れが下記になります。
- ヒアリング
- 処方開発
- 製品仕様の決定
- 見積もり~契約・発注
- 資材の調達と薬事申請
- 生産
- 納品
コンセプトを決定する
化粧品OEM会社への依頼をする際には、コンセプトをかためるようにしましょう。
- ターゲットの年齢や性別
- 作りたい商品(化粧水や美容液、クリームなど)
- ブランドイメージ
- 販売の方法
- 予算
具体的な商品のイメージを検討し、実際の製造方法等、化粧品づくりの準備を行いましょう。
化粧品をつくることが目的にならないよう、どういった方にどんな成分でアプローチしていくのか、最終的なプロモーションまで考えておくとよいでしょう。
化粧品OEM会社への依頼
商品コンセプトが具体的に決まったら、化粧品OEM会社へ相談してみましょう。
化粧品OEM会社では試作から製造、容器の手配などの化粧品づくりを1からサポートしてくれるため、自社で研究開発から始めるといった大掛かりなことが不要になります。
希望のイメージや製品の種類、希望ロット数、販売ルートや販売価格などを化粧品OME会社へまとめて伝え、見積もりを取りましょう。
個人相手では返信がない化粧品OEM会社もありますが話を聞いてくれる会社もあります。より多くの会社へ問い合わせしてみましょう。
試作品ができたら使用してみる
問い合わせ後、打ち合わせを行い見積もり内容に同意したらまずはサンプルを作ります。サンプル試作も、何度でも無料の場合と1回のみの場合とありますので確認しましょう。
サンプルがしあがったら実際に使用し、使用感や香りなど納得いくまでメーカーに伝え、修正してもらいましょう。
容器の種類やパッケージデザインにもこだわる
見た目の容器やパッケージも購入者の判断材料になるため、成分だけではなく容器の種類やパッケージにもこだわりましょう。
容器はパッケージ会社へ依頼し、自身で用意する方法や海外から取り寄せる方法などがありますが、簡単な方法は化粧品OEM会社で用意されているものの中から選ぶことです。
化粧品OEM会社には多くの容器が用意されているため、売りたい化粧品に合う容器の素材や形状などを決め、最適なものを選びましょう。
まとめ
本記事では、しわ対策化粧品をOEM会社にて製造したい方向けに、化粧品の種類や製造時のポイントについてご紹介しました。
しわ対策化粧品はその効能から掲載事項等、注意点があるため、気を付けることは多いですが、需要がとても多い商品です。
素敵なしわ対策化粧品ができる参考になれば幸いです。