D2Cによる化粧品販売においては、販売サイトを有効活用することは最大の戦略です。そのため、D2Cの販売サイトのプラットフォームとして、ShopifyとBASEが近年人気を集めています。 ただ、販売したい化粧品ブランドや想定しているD2Cビジネス展開のためにどちらを利用した方が良いのか悩んでいる人は少なくありません。
本記事では、ShopifyとBASEについて比較しています。化粧品のD2Cビジネスを検討している人にとって販売サイト開設の参考にしていただければと思います。
Shopify とは
Shopifyは2004年にカナダで創業されたプラットフォームで、世界No.1シェアを誇っています。
現在世界175ヶ国で100万以上の販売サイトがShopifyで運営されていますが、今後もオンラインショッピングの普及が進むにつれて導入数が増加していくと予想されているのです。
Shopify のメリット
Shopifyは専用アプリを使うことで、販売サイトに多くの機能を追加することができます。Shopify アプリは無料と有料ものを合わせて数は4100以上あるため、他のプラットフォームと比較しても幅広いカスタマイズが可能です。 また、ブログやSNSとの連携も専用のアプリを利用すれば簡単にできるようになります。
Shopifyのデメリット
Shopifyは初期費用は無料ですが、月額料金がかかるため注意が必要です。
月額費用はベーシック・スタンダード・プレミアムの3タイプから選ぶことができるため、自社のD2Cビジネスの規模や予算に合ったものを検討しましょう。
BASEとは
BASEは2012年にスタートしたプラットフォームです。月額料金がかからず、PCを持っていればすぐに販売サイトを開設することができます。
BASEのメリット
BASEは初期費用と月額料金が無料なのでコストをかけずにD2Cを行うことが出来ます。こうした手軽さから、初めて販売サイトを開設する人に有効なプラットフォームといえるでしょう。
BASEのデメリット
BASEは初期費用と月額料金が無料ですが、手数料が他のプラットフォームと比べて割高なので注意が必要です。手数料は取引手数料と決済手数料などがあり、BASEは取引手数料が3%、決済手数料が3.6%+40円となっています。 こうした手数料が高めに設定されているため、企業としてD2Cビジネスを拡大していきたい人よりは個人販売をしたい人向けのプラットフォームといわれています。
Shopify とBASEのサイト制作機能
Shopify とBASEそれぞれのサイト制作機能について比べてみましょう。
商品写真登録数を比較するとShopifyの方が多くの商品写真を登録できますが、テンプレートの数はBASEの方が豊富であるといった特徴があります。 また、販売サイトの運営に欠かせないSEO対策機能についてはShopifyの方が充実しています。Shopifyは多数のアプリを使うことによってSEO施策の実施や管理だけでなく、ユーザー変動解析を自由に行うことができるのです。
Shopify とBASEの月額料金、手数料
Shopify とBASEの初期費用はどちらも無料ですが、月額料金と手数料は大きな違いがあります。
月額料金についてはBASEは無料となっていますが、Shopifyの月額料金は最安値で29ドルとなっています。そのため、月々の固定費を抑えたい人にとってはBASEがおすすめです。
しかし、Shopifyは手数料がBASEより安いという特徴があります。しかも、Shopifyは独自の決済サービスであるShopifyペイメントを利用することで取引手数料と入金手数料を無料にすることができるためお得です。
Shopify とBASEの決済手段
両者ともにクレジットカード決済やコンビニ決済、銀行振り込みを利用できますが、BASEと比べてShopifyの方が決済手段のバリエーションが多いことは注目です。 特にShopify はキャッシュレス決済の対応バリエーションが多く、Google Pay やApple Pay、Amazon Payなども使用することができます。
事業の拡大にはShopifyがオススメ
D2C化粧品ビジネスの規模を拡大させたいと考えているのであれば、販売サイトをShopifyで始めると便利です。 ここまでの内容も踏まえた上で、D2Cの化粧品ビジネスにおいてShopifyをおすすめする理由には次のようなものが挙げられます。
- カスタマイズ性が高い
- 決済手段が豊富
- 越境ECにも有効
- ブログやSNSとの連携力が強い
カスタマイズ性が高い
Shopifyは多数のアプリを使用することで販売サイトに便利な機能を拡張することができます。そのため、Shopifyの最大の魅力は販売サイトのカスタマイズ性が高いことにあるといった声も多いのです。
例えば、化粧品の販売ページにレビュー機能や配送時間指定などの便利な機能を追加することで、その販売サイトが消費者にとってさらに使いやすいものになります。 つまり、Shopifyの拡張機能によって自社の化粧品販売サイトを単なる商品販売ページとしてではなく自社ブランドのホームページとして効率よく運営できるのです。
決済手段が豊富
D2Cビジネスを拡大していきたい人にとって、Shopifyが幅広い決済方法に対応していることも重要なポイントです。 Shopifyの決済方法は、BASEよりも圧倒的に幅広い手段を利用できます。キャッシュレス決済の中では、Apple PayやGoogle Payにも対応しているのはShopifyのみです。
また、Shopifyにはクレジットカードと紐づけて決済をおこなうShopifyペイメントと呼ばれるShopify独自のオンライン決済サービスがあることも特徴です。Shopifyペイメントを利用することで、取引手数料や入金手数料が無料になるためお得に販売サイトを運営することができます。
越境した販売サイトにも有効
Shopifyは日本だけでなく海外に向けて販売サイトを展開したい人にとっても非常に有効です。 BASEの言語対応は英語のみであるのに対し、Shopifyは19ヶ国語に対応しているといった違いがあります。また、対応可能な通貨についてもBASEは対応通貨の範囲を増やすために拡張機能の導入が必要ですが、Shopifyはデフォルトで17種類に対応しています。 さらに、Shopifyは専用アプリを使用することで海外への配送がスムーズになるため安心です。商品のサイズや重量などを入力すれば、送り状や納品書などの発行も簡単に行えます。
ブログやSNSとの連携力が強い
ShopifyはブログやSNSとの連携が強いことも魅力的です。 D2Cの販売サイトは商品ページがメインとなることが一般的ですが、そこにブログをプラスすることで、商品についてのエピソードも発信することができます。 Shopifyを使えば、販売サイトの管理画面からブログ記事をクリックするだけでブログを作成できるため、情報発信や集客にとっても便利です。
また、Shopifyは、FacebookやInstagramなどのSNSとの連携力が強いことも重要です。Facebookメッセンジャーを利用したチャット対応を利用すれば消費者を購入ページへ誘導できるため、SNSがきっかけで売り上げアップにも繋がります。
デザインはプロに依頼することがおすすめ
D2Cで化粧品を販売したくても、BASEとShopifyどちらのプラットフォームで作ったらいいか迷っている人は少なくありません。 ShopifyやBASEは、PCに詳しくない人でも簡単に販売サイトを作れるような設計になっています。
しかし、D2Cで化粧品を販売してい場合は販売サイトのデザインはプロに依頼することをおすすめします。 せっかく販売したい化粧品が魅力的でも、販売サイトのデザインが分かりづらく使い勝手が悪いと売り上げを伸ばすことはできません。
自社の商品の魅力を正しく伝えるためにも、販売する化粧品ブランドに合ったプラットフォームを選び、経験豊富なデザイナーにデザインしてもらいましょう。
まとめ
D2Cで化粧品を販売したい、化粧品の販売サイトを作りたい人におすすめなのが、ShopifyやBASEといったプラットフォームです。 Shopifyは月額料金はかかるものの世界で幅広いビジネスにとって有効であり、BASEは無料ですぐに販売サイトを開設できる手軽さを売りにしているといった個性の違いがあります。
2つのサービスは主に機能、料金、決済手段に大きな違いがみられるため、両者を比較して自分が思い描いているD2Cビジネスにあったものを選択しましょう。