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化粧品OEMの処方開発

化粧品OEM 処方開発とは

化粧品OEMの処方開発

 

化粧品OEMでオリジナル化粧品を作る際に知っておきたいのは、化粧品の配合成分と割合。

処方の仕方で使用感やテクスチャー、機能性が大きく変わります。

化粧品OEMで化粧品を製造する際、「処方開発」は大きな役割を担っています。処方開発とは主にどのようなことを行うのかご存知でしょうか?

本記事では化粧品OEMの処方開発を詳しく説明していきます。

化粧品OEMとは

はじめに化粧品OEMの説明をしていきます。

OEM会社とは「Original Equipment manufacturer」頭文字をとって、OEMと呼ばれています。日本語に訳すと「オリジナル製品を製造すること」。

自社ブランドとして販売したい化粧品の開発・製造を、専門の会社(OEM会社)に委託することです。販売するには実績や自信があるけれど、製造する実績や工場設備がない、そういった企業が化粧品会社OEMメーカーを利用し、自社オリジナル化粧品を生み出します。

 

化粧品OEMの製造プロセス

全体のスケジュール感をつかむために、製造プロセスを見ていきましょう。

 

1. OEM会社との商談

2. コンセプト・企画決定

3. 処方開発

4. 価格調整

5. 容器・パッケージ・デザイン決定

6. 最終見積もり

7. 発注

8. 薬事申請

9. 納品

 

「処方開発」は、オリジナル化粧品の種類やコンセプトが決まってから、動きだします。さまざまな原料を混ぜ合わせ、試作品を作りながら処方を設計し、目的の化粧品を作り上げていきます。

安全性と機能性を兼ね備えた処方開発をしており、化粧品OEM製造の中で重要な役割を果たしています。

 

化粧品OEMの研究職

化粧品OEMの研究職について説明します。

化粧品会社の研究職とは、新商品を開発したり、安全性を担保したり、新しい技術を研究します。一口に研究職と言っても、研究職の中にはさまざまな種類があり研究内容も異なります。

代表的なものは「基礎研究」「処方開発」「安全性研究」の3つが挙げられます。

それぞれの内容を詳しく説明します。

基礎研究

化粧品に配合される有効成分や、皮膚科学の研究を行います。大学と共同研究を行ったりして、化粧品の効果を示すデータを取ります。

処方開発

基礎研究で得たデータをもとに、新商品の処方の開発を行います。

どの原料を、どれくらい、どのように混ぜ込んでいくか、という検討を繰り返し行い、目的の化粧品を作り上げていきます。

安全性研究

商品や原料の品質を守るために、分析技術や試験方法の研究を行います。分析機器を用いて成分を特定したり、微生物の量を測定したり、皮膚への安全性を調べていきます。

 

化粧品OEM処方開発の流れ

化粧品OEM処方開発の依頼からその後の流れを詳しく説明します。

まずは、営業担当とオリジナル化粧品の情報共有をします。

そして依頼主からのリクエストにお応えできるかを検討していきます。

具体的には、下記のような業務を行います。

 

処方設計、既存処方の検討

蓄積された処方を活用し、依頼主からの要望の一歩先を実現できるよう新たな処方設計にも取り組んでいます。

処方をもとに試作品を作成

依頼された処方をもとに安全性・安定性・効能・テクスチャーなどあらゆる角度から試作を重ねて、開発していきます。

化粧品でいう「安定性」とは、化粧品を使い終えるまで品質の悪化がないよう保持するということ。

「効能」とは、化粧品を使って得られる良い結果や、その結果を出すために化粧品に備えられた働きのこと。

「テクスチャー」とは、化粧品の中身の触り心地や肌や髪への付け心地のことをいいます。

触り心地は、化粧品を直接触ったときに手に感じる、みずみずしい、ねっとり、さらさらなどの感触のことです。

付け心地は、化粧品中身を肌や髪に塗布したときや、塗布し終えた後に感じる感触のことです。

試作品の各種検査・分析

開発した製品を安心安全に使っていただくために、安定性評価、安全性評価、成分分析を行います。

「安定性評価」では、測定機器の計測だけでなく、容器との適合性や外観、匂いなどの検証も行います。

「安全性評価」では、パッチテストを行い、厳しい判断基準に基づき評価を行います。

「成分分析」では、処方した製品の配合成分などの分析を行い、検証します。

化粧品の処方は配合量が微妙に違うだけで全く別のものになってしまいます。

そのため、試作回数が500回を超えることも。

安全性や機能性、使い心地の良さを考えながら、依頼主のニーズに応えられるよう何度も試作を繰り返し、試作品を完成させます。

ひとつの化粧品を作るには、膨大な時間と手間がかかります。「ツヤ感がでるベースメイクを作りたい」、「サッパリしたクリームを作りたい」など、求められる製品はさまざまです。

OEM会社が持っている既存の処方を利用することで、リードタイムを短縮することができます。これまでに蓄積されてきた豊富なノウハウと技術を活かし、理想のオリジナル製品を作ることができるかもしれません。

 

処方成分の主な種類

化粧品の処方を行う際、配合成分とその割合を変えることで使用感やテクスチャーが大きく変わります。

化粧品のほとんどは「水性成分・油性成分・界面活性剤」の組み合わせでできていて、それぞれの配合率を変えることで、洗顔料、化粧水、乳液、クリームなどになります。

水性成分とは、水やエタノールなどの水に溶けやすい性質のものです。

水性成分にもさまざまな種類があるので、しっとりならグリセリン、さっぱりならエタノールといったように目的に合わせて配合量を考えます。

油性成分とは、オイルや脂などの水に溶けにくい性質のものです。

肌の水分蒸発を防ぎ、液体、半固形、固形の3種類があります。ナチュラル系の化粧品を作りたい場合は、植物油を使います。

界面活性剤とは、水と油を混ざった状態にする乳化剤。界面活性剤は水と油を混ぜ合わせる働き以外に、「洗浄」の効果があります。

処方成分の配合の例として一部ではありますが、各化粧品のそれぞれの割合を説明します。

化粧水

化粧水の役割は角質層まで水分を浸透させ、肌をうるおします。水分だけでは肌の上で水が蒸発してしまい、乾燥させてしまいます。

そこで保湿効果のある水性成分を配合したり、油性成分を少し配合することでしっとりとした使い心地になります。

乳液・クリーム

乳液とクリームは油分を多く含んでいます。化粧水で肌に浸透した水分を逃がさないように肌の上にベールを作り乾燥対策をします。

油性成分には肌の角質を柔らかくする効果があるので、乾燥した肌がふっくらもちもちになります。

乳液とクリームの大きな違いは油性成分の配合率。クリームの方が油性成分が多く含まれているので乾燥肌の方に向いています。

洗顔

洗顔は皮膚の汚れを落とし清潔にするために欠かせないアイテムです。

固形タイプは界面活性剤を多く含み、洗浄力が高くなります。クリームタイプやリキッドタイプの洗顔は界面活性剤が少なく、水分量が多いです。

そのため乾燥気味の肌に向いています。皮脂分泌に合わせて成分の配合量を変えます。

 

界面活性剤の役割

界面活性剤とは水性成分と油性成分を結びつける役割をしているもの。近頃、界面活性剤の進化により水分が多くても結びつけ、クリーム状を保持する「ジェルクリーム」がでています。

また、界面活性剤の種類も増えてきており、1つで複数のケアが同時にできる「オールインワンジェル」も登場しました。

例として化粧水・乳液・クリーム・洗顔料の配合量を説明しました。

化粧品のベースは主に、「水」「油」「界面活性剤」の3つで出来ていますが、配合率を変えるだけで全く違うアイテムになります。この他にも同じ要領でシャンプー、リンス、リップクリームなどさまざまな化粧品を作ることが可能です。

このように、処方開発は成分の配合量を調節し、お客様の希望に添ったオリジナル化粧品を開発していきます。

依頼に添えるよう何度も処方を行っていき、理想のオリジナル化粧品を作りあげていきます。

 

まとめ

本記事では化粧品OEMでオリジナル化粧品を作る際に知っておきたい処方開発の内容や、成分の配合量などについてご紹介させていただきました。

ぜひ参考にしていただきながら素敵な化粧品を作ってくださいね。


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