毎日のスキンケアに欠かせない洗浄用化粧品。洗浄用化粧品と一言で言っても、様々な種類のものがあります。
この記事では洗浄用化粧品の製作を考えている人向けに洗浄用化粧品の種類や原料について、OEMする際の流れやポイントをまとめました。
- 洗浄用化粧品のOEMを考えているけど、どのようなものが作れるのか
- 洗浄用化粧品のOEMの流れを知りたい
- 洗浄用化粧品のOEMのポイントとは
悩んでいる方のために、本記事で詳しく解説していきます。
洗浄用化粧品とは
皮膚を洗浄するためのもので、洗浄の対象によってクレンジングと洗顔料に分けられます。
クレンジング
主成分…油性成分/助剤…界面活性剤
メイクアップ化粧品を落とすための洗浄用化粧品です。皮膚表面に付着しているメイクアップ化粧品を溶かし、皮膚から浮き上がらせる油分を多く含んだ洗顔料です。
- クレンジングオイル
メイクアップ化粧品と同様のオイルを使用したクレンジングオイルはメイクとの馴染みが良く、メイク落としの効果が高いのが特徴です。
濃いメイクも落ちやすいですが、肌に負担がかかりやすいです。
- クレンジングリキッド
オイルフリーの液体タイプのクレンジングです。クレンジングオイルに比べて肌への負担が軽減できます。
- クレンジングジェル
弾力のあるテクスチャが特徴で、肌馴染みが良く比較的肌に優しいです。
クレンジングジェルには水性と油性があります。油性はオイル同様メイク落としの効果が高く、水性はナチュラルメイク向きでみずみずしい使用感です。
- クレンジングミルク
ミルクタイプで、肌に優しいことが大きな特徴です。
メイク落とし効果は弱いため、ナチュラルメイクの方向きです。
- その他
その他にもクレンジングローション、クレンジングクリーム、クレンジングバーム、クレンジングシートなど様々な種類のクレンジングがあります。
クレンジング市場には様々なタイプのものがありますが、現在主流となっているのはクレンジングオイルであり、しっかりとメイクオフできる点が魅力です。
クレンジングオイルにも種類があるので、代表的なものを紹介したいと思います。
油脂系オイル
クレンジングオイルのなかで一番肌に負担がかかりにくいのが油脂系オイルです。
- オリーブ油
- ヒマワリ油
- メドウファーム油
エステ系オイル
酸化しにくく肌馴染みが良いのが特徴です。
- エチルヘキサン酸セチル
- パルミチン酸イソプロピル
- パルミチン酸エチルヘキシル
鉱物油系オイル
メイクが落としやすく、コストパフォーマンスが良いです。乾燥しやすいというデメリットもあります。
- ミネラルオイル
- イソヘキサデカン
- スクワラン
洗顔料
主成分…界面活性剤/助剤…粉体高分子
ホコリ、汗など水性の汚れを落とし、皮膚を清潔にします。高級脂肪塩酸からなる洗顔用石鹸や高起泡性低刺激界面活性剤を主成分とする洗顔フォームがあります。
- 固形石鹸
脂肪酸ナトリウムを固形に固めた石鹸です。液体石鹸よりも界面活性剤の成分が凝縮されるため、洗浄力が強いのが特徴です。液体石鹸などと比べると包装が簡易的にすみます。
- 液体洗顔
脂肪酸カリウムを原料にした石鹸です。成分の半分以上が水なので、洗顔の際泡立てやすいのが特徴です。
- 洗顔フォーム
チューブ状の容器に入っているものが多く、必要な分だけ使用することができ管理も楽なので使い勝手が良いです。多くの洗顔フォームには保湿成分が含まれています。
一口に洗顔料といっても原料は様々です。原料の違いで特徴や価格も変化します。ここでは洗顔料の原料から代表的な3つを紹介します。
パーム油
石鹸を作る際に使用される油脂で、代表的なものがパーム油です。パーム油にはラウリン酸が多く含まれており、気泡力や洗浄力が強い石鹸を作ることができます。
椿油
椿油にはオレイン酸が豊富に含まれています。オレイン酸を多く含んだ油脂で石鹸を作ると、汚れはしっかり落としつつ皮膚に適度な油脂を残してくれる石鹸になります。保湿性に優れており、肌に優しい洗顔を作ることができます。
米ぬか
米ぬかは玄米を精米する際に出る粕の事です。米ぬかにも油脂が含まれており、美肌効果のあるビタミンBやビタミンCが豊富に含まれています。
オリジナルの洗浄用化粧品を作るには
上記の事を踏まえたうえで、オリジナルの洗浄用化粧品を作るにはどうしたらよいでしょうか。ここからは商品開発の流れを解説していきたいと思います。
コンセプトの決定
まず初めにすべき事は、商品コンセプトの決定です。
- どういう人がターゲットなのか(年齢層、性別)
- 作りたい商品
- ブランドイメージ
- 販売方法
- 予算
など具体的に使う人やシーンを想定し、それに合わせた商品展開、販路を用意する必要があります。また、どんな種類の化粧品を作りたいのか検討する必要があります。例えばスキンケア製品であれば化粧水、美容液、乳液などラインで揃えるのか、ひとつの商品に絞るのかによっても予算や販売方法が異なってきます。
化粧品OEM会社への依頼
具体的なイメージが固まったら、化粧品OEM会社に相談してみましょう。
オリジナルの化粧品を自社で研究開発から始める事は困難です。そんな時に頼りになるのが化粧品OEM会社です。化粧品OEM会社では試作から製造、容器の手配など化粧品づくりを1からサポートしてくれます。
化粧品OEMの流れ
①打合せ、企画
まずは打合せで希望やコンセプトなどをヒアリングし、どのような商品を作りたいか伝えます。そのうえで商品として成果が出るように具体的な相談にのってくれます。ロット数、コンセプト、販売ルート、希望の配合成分など細かな要望まで伝えましょう。
②試作
打合せの結果をもとに、開発チームが最適な処方、成分を検討し試作を行ってくれます。使いやすさや安全性などに配慮しながら、何度か試作を重ねます。試作は基本的には無料ですが、高価な原料を使用する場合などは費用が掛かる場合があるので注意が必要です。
③資材選定、デザイン
商品やブランドのイメージに合った容器やパッケージデザインを選びます。デザインは化粧品OEM会社のデザイナーの方に頼んで製作してもらうことも可能です。ロット数やコストを調整して、最適な容器を選びます。
④見積、契約、発注
予算に合わせて品目、仕様、生産方法、数量、納期などの見積もりを出してもらいます。
その後双方の合意が得られれば契約、発注となります。
⑤製造
原料や資材などの手配ののち、商品を製造してもらいます。その際薬事法や景品表示法に沿って必要な手続きを踏みながら製造していきます。
⑥検査、品質チェック、納品
製造後、品質に問題がないかどうか安全性試験を行います。基準をクリアしているか検査を行った後、指定した場所まで納品してくれます。
化粧品OEM会社の選び方
化粧品OEMの流れをつかんだところで、ではどのようなOEM会社に依頼をするべきなのか。下記にまとめてみました。
化粧品OEM会社によっては、製造できない種類の化粧品があります。また会社にもそれぞれ得意分野があります。製造できる場合にも過去の実績があった方が安心して依頼することができます。作りたい化粧品の種類や配合したい成分が決まっている場合には一度OEM会社に確認してみると良いでしょう。製造工場によっては取り扱っていない原料がある場合があるので、注意が必要です。
商品の販売価格と予算の検討をしてOEM会社に相談すると、予算内でどの程度の化粧品が製造できるのか具体的に提案してもらえます。特に初めて化粧品を作る場合には、在庫を抱えるリスクなどを考えると小ロットで始めたいと思う方が多いのではないでしょうか。化粧品の種類やOEM会社によって最小ロットが異なるので、心配な場合は小ロットから対応可能なところを探しましょう。
商品やブランドのコンセプトを化粧品会社ときちんと共有できるかどうかが、思い通りの化粧品を作るための重要なポイントです。商品が完成するまでには何度か試作を重ねてイメージする化粧品に近づけていきます。その時に改善点や要望などを的確に伝える必要があります。そのためにも、しっかり顧客の希望や要望を聞いてくれる会社を選びましょう。
まとめ
この記事ではOEMできる洗浄用化粧品の種類と特徴や原料についてまとめ、OEMの流れ、OEM会社を選ぶ際のポイントについて解説してきました。商品を開発するにあたって販売価格や原料やパッケージのデザインなど、OEMする際に決めなければいけない事はたくさんあります。
現在は様々な種類の洗浄用化粧品が販売されており、それぞれにメリットとデメリットがあります。どのようなことを訴求したいのか明確にして、OEM会社に依頼することがポイントです。
OEMを検討されている方はぜひ一度、化粧品OEM会社に相談されることをおすすめします。