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化粧品 人材不足 理由

化粧品業界が人材不足の理由とは?

化粧品 人材不足 理由

新型コロナウイルスが蔓延する前は、化粧品業界の景気はよく大手化粧品業界の売り上げは右肩上がりでした。経済産業省の調査によると2017年の化粧品市場は1兆6325億円(前年比7%増)と成長しており、毎年何十人もの新卒や中途が入社していました。しかし、化粧品業界は慢性的な人材不足に陥っています、特に、美容部員の数が足りておらず企業は人材を補填するために時間を割いています。この記事では、人気の化粧品会社がなぜ人材不足に陥っているのか原因と改善について紹介します。

美容部員とは?

化粧品会社で慢性的に人材不足である美容部員の業務内容などについて紹介します。美容部員は、各企業の化粧品会社からスーパーや小売店、デパート、ドラックストアなどに配置されて店頭でスキンケアや化粧方法を自社商品を使ってアドバイスや販売をする人を指します。顧客の希望を聞いてメーキャップやスキンケア、ヘアケアなどのカウンセリングをおこない一人ひとりに合わせた美容方法や美容技術の指導をしてくれます。また、定期的に化粧品会社の支社などに出社して新商品について打ち合わせをおこなったり営業担当者とプロモーションの会議をおこない、活動状況の報告書を記載します。様々な化粧品の中から自分に合った化粧品を選別することは、難しいため的確なアドバイスと化粧品に関する知識が必要になります。

美容部員の職場環境

美容部員が不足している背景として、店頭販売の強化が挙げられます。ITの発展によりECサイトからの購入や通信販売に力を入れていましたが海外からのインバウンドの増加で店頭販売を強化する動きが化粧品会社で加速しており、美容部員を必要とするブランド数が拡大しました。さらに、購入者の多くが中国ということもあり中国語ができる美容部員の確保も必要になりました。

美容部員の仕事は、立ち仕事が多く人材も不足しているため二人体制のシフトや臨時雇用者の月給が15万円ほどとよい職場環境とは言えません。このような職番環境から美容部員の離職率は約30%(海外ブランドの方が高い水準)と高く平均勤務期間は2年程度と言われています。また、入社後の新人研修でついていけない状況や店頭配属後にノルマが達成できず早期で退職する人も多いです。化粧品業界は、全体的に給与水準の見直しや待遇改善をおこない働きやすい環境を作っているとはいえインバウンド客が増え続けている状況を考えるとスタッフの供給が追い付いていないといえます。

美容部員を確保するために

このような労働環境を改善するために株式会社コーセーでは、2014年から臨時雇用者の正社員化に力を入れ始め2018年3月時点で美容部員の約9割が正社員で占めるようになりました。また、給与水準の引き上げやボーナスの増額、福利厚生をよくすることで離職率を下げ定着率を向上させています。また、人材派遣会社も化粧品会社の人材確保工夫としてアイスタイルキャリを傘下に持つアイスタイルの社長は、「未経験でも自分の勤めているブランドについて、いくらでも語れる人材を確保したい」と語っており、化粧品口コミサイトの製品の下に一緒に「働きたいボタン」などを設置するとしています。化粧品業界は、インバウンド客の影響により需要が高まることが予想されるため人材確保をおこない離職率を下げ、社員や契約社員、パートの定着率を上げることを目標としています。

美容部員が辞める原因

企業の規模や営業のノルマによっても異なりますが、美容部員が早期退職する理由は次の6つが挙げられます。

  • 美容代がかかる
  • ライフスタイルの変化
  • 女性社会での人間関係
  • 肉体労働
  • トラブル・クレーム対応
  • 売り上げ・ノルマがある

美容代がかかる

化粧品業界で勤務する美容部員は、顧客に見られていることやこの商品を買ったらこの人のようにきれいになれると思ってもらえるように日々自分磨きをする必要があります。また、職場はストレスのかかる環境のため肌ストレスが大きく、念入りなスキンケアや保湿が必要になります。美容部員は、自社や他社の新商品確認や比較をする必要があるためネイルやまつげエクステ、エステサロン、脱毛など多くの体験を通して、顧客に伝える必要があります。

ライフスタイルの変化

美容部員は、女性社員が多いため結婚や出産、育児、夫の転勤、介護などで退職や自身が転勤する場合もあります。正社員であれば、育児休暇後に復職することもできるのですが契約社員やパートタイムの場合は退職せざるを得ないです。また、正社員でも家庭と両立できず復職をあきらめて退職する場合もあります。

女性社会での人間関係

美容部員は、女性社員が多い職場になるので厳しい上下関係や人間関係で問題が多々起きます。美容部員は、気の強い女性が多く自分の意見を言う人が多く衝突する場合があります。また、キャリアを意識した人とプライベートを優先する人でも働き方の認識が異なるため派閥ができたりします。

肉体労働

美容部員は、業務上立ち仕事が多いうえに重たい化粧品を運んだり商品の検品や品出しなどで百貨店を歩くため体力が必要になります。美容部員は、ヒールを履いて業務をおこなう場合が多く立ち仕事で足を痛めてしまったり、タッチアップ中は中腰で業務をおこなうため腰痛に悩まされる人も多いです。また、インバウンド客の多い職場では接客や呼び込みで休憩時間が取りにくく、人材が不足しているため朝早くから夜遅くまで勤務する場合もあり、基本的に残業をおこないます。

トラブル・クレーム対応

美容部員は、顧客と1対1で接客をするため新人の時や的外れの発言をするとすぐにクレームが発生します。また、販売目標(ノルマ)を達成させたい気持ちが前面に出てしまうと強引に買わされたと顧客が感じるため不満につながってしまいます。顧客を不満にさせないように化粧品に対する正しい知識と接客をおこなう必要があります。

売り上げ・ノルマがある

店舗や企業の方針によって異なりますが、美容部員には営業職と同じように売り上げのノルマがあります。売り上げの目標を達成することで昇給やインセンティブに繋がりますが、常に数字に追われるため顧客の取り合いとなり精神的ストレスがたまりやすい環境です。また、数字に追われてしまうことにより顧客に良い商品ではなく高い商品を売るようになり信頼を失う可能性もあるため接客には注意が必要です。

まとめ

化粧品会社に入社するのであれば、長期的に働きたいと考える人が多数いると思います。早期退職や離職を避けるために化粧品会社の情報を収集して企業研究や口コミサイトを閲覧することをおすすめします。例えば、新卒採用で入社する場合は未経験歓迎の記載や研修制度が充実、ブランク歓迎などの記載がある求人を選ぶのがよいでしょう。美容部員は、華やかさの裏に売り上げのノルマや肉体労働、女社会など厳しい労働環境です。漠 然と将来は化粧品会社に就職するではなく、自身がおこないことができる企業(化粧品の開発をしたいのか好きなブランドの系商品を営業したいのか)に就職することをおすすめします。この記事を読んで、化粧品会社に就職するのを諦めるのではなくやりたいことで仕事を選びましょう。


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